シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)

>10日、テアトル新宿にて、映画『恐怖』初日舞台あいさつが行われ、藤井美菜、片平なぎさ、そして高橋洋監督が登壇した。

 日本ホラー界を代表する監督たちが作品を手掛けるプロジェクト「Jホラーシアター」の完結編であり、人間の脳実験に取り憑かれた親の犠牲となる美しき姉妹を描く本作。失踪(しっそう)した姉の行方を追う妹を演じる藤井は「初めての主演で、初めてのホラー作品。(初日を迎えて)感慨深いですね」と緊張の面持ちであいさつ。そして「この作品は『人間の脳』という科学では解明されていない分野を描いていて、説得力のある奥が深い映画です」とアピールした。一方、禁断の脳実験に執着する母親という役どころを演じた片平は「台本をこんなに繰り返し読んだのは初めて。ストーリーの解釈が難しくて、答えを得ることができないまま撮影に挑んでいました。でも完成作を観て答えはひとつじゃないとわかった。難解な恐怖感をぜひご自身の解釈で味わってほしい」と観客にメッセージを送った。


 そんな二人を、本作にキャスティングした経緯を聞かれた高橋監督は、藤井について「ある深夜番組で、藤井さんがバランスボールに乗りながら、クイズに挑戦しているのを見たんです。ボールから落ちずにクイズに正解しているのを見て『この人おもしろい』と思って(笑)。意志の強い、ブレない人だという印象もあった」と説明。さらに片平については「(片平が悪役を演じた80年代のテレビドラマ)『スチュワーデス物語』のイメージがあった。フィクション性の強いお芝居ができる人だから」とそれぞれ意外な経緯であることを明かした。最後には、「『脳』という人間の一番根源的なものに触れたらどうなるだろうと思って作った作品。この映画が『リング』とはまた違う、もっと広い意味のホラーが作られるきっかけになればいいと思います」とアピールして締めくくった。


 『恐怖』は映画『リング』などの脚本を手掛けた高橋洋監督が、Jホラーの仕掛人である一瀬隆重プロデューサーとタッグを組んだ異色ホラー。人間の脳を人工操作しようと、自分の娘まで実験台にしてしまう母親の狂気を描く。


映画『恐怖』はテアトル新宿ほか全国順次公開中



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