>M.ナイト・シャマラン監督のスペクタクル・アクションファンタジー『エアベンダー』。7月6日はシャマラン監督、デヴ・パテル、ジャクソン・ラス ボーン、ニコラ・ペルツが来日し、ジャパンプレミアも行われた。そんな中、南の水の国の兄妹を演じるサカ役のジャクソン・ラスボーンとカタラ役のニコラ・ ペルツに本作の魅力などをたっぷり語ってもらった。
――全米興収で1位が『エクリプス トワイライト・サーガ』、2位が『エアベンダー』でしたね。ジャクソンはその両作に出演、ニコラも初の大役でさい先が良いですね。日本でも大いに期待され ています
ジャクソン「そうだと嬉しいね。昨夜、レッドカーペットで多くの日本のファンと接することができて素晴らしい経験ができたよ。とてもにぎやかなイベ ントで、僕自身も興奮したよ。ファンのみんなが温かく迎えてくれてこんなに嬉しいことはないね!」
ニコラ「この作品はテレビアニメシリーズがベースになっていて、宮崎駿作品に影響を受けているの。私はシャマラン監督の娘さんたちととても仲が良く て、よくお泊まり会をしているのよ。そこでそんな話をよくするの。だから日本での公開をとても楽しみにしているのよ」
――奇しくも『エアベンダー』と、宮崎駿のスタジオ・ジブリ作品『借りぐらしのアリエッティ』が同日公開です。負けられませんね
ジャクソン「この作品も『アリエッティ』も両方成功することを願っているよ。昨夜はシャマラン監督やスタッフたちと一緒に食事をしたんだけど、監督 はお互いの成功を祈って、宮崎駿さんに手紙を書いていたよ」
――おふたりとも初来日になりますが、日本の印象を聞かせてください
ジャクソン「前からずっと行ってみたいと思っていたんだ。東京は本当に素晴らしい街だね。でも今回は仕事でたった2日しかいられないんだ。これって いじめだよね(笑)」
ニコラ「昨日、日本に着いたばかりでまだ何も見られていないけど、昨夜のイベントで素敵な体験ができて楽しかったわ。早速、お父さんに電話してその 話をしたの。あと、古いお寺に行くことができて良かったわ。思っていたとおり日本は美しい国ね」
ジャクソン「今度はプライベートで2週間ぐらい滞在して、ゆっくり見て回りたいね。僕は黒澤映画を見て育ったから、地方に興味があるんだ」
――ニコラ、あなたはプロのアイスホッケー選手を目指していたと聞きましたが、どうして女優の道に進むことにしたんですか?
ニコラ「私には6人の男兄弟がいて、兄たちとずっと一緒にホッケーをしていたの。そんな時、たまたまお芝居のキャンプがあってそれに参加したのね。 そのキャンプで私は一瞬でお芝居に恋をしてしまったの。でも、母がこの道に進むことを認めてくれなくて、説得するのにとても時間がかかったの。今回、母と 一緒に日本に来ているのよ。今では一番応援してくれているわ」
――劇中でアンと一緒に優雅に太極拳を舞うシーンがありますね。とても見事でした
ニコラ「ありがとう! カンフーや太極拳の特訓にはアイスホッケーの経験がとても役立ったの。それにバレエもやっていたからそれもね」
――ジャクソン、劇中で兄妹役を演じていますが、本当の兄妹のように見えますね。撮影時に意識したことなどあるんでしょうか?
ジャクソン「自然に演じていたよ。ニコラはまだ若いけど、本当の妹のような良い子なんだ。頭も良いし、運動神経も抜群で、僕は安心して見ていられた よ(楽しそうにニコラの肩を優しく叩くジャクソン)。僕の信条として、家族が一番なんだ。そして優しさをもって、強さをもって、信じて接していくことが大 切なんだ。そういう意味でも、カタラとサカの関係は最高だと思うよ」
――本作で一番印象に残っているシーンを教えてください
ジャクソン「難しいなあ。でも1つ挙げるとすると、若い戦士で反抗心もあるサカが、ユエ(北の水の国の王女)と見つめ合うシーンかな。ここでは無口 になってしまう。キュートで面白い、体験したことのないシーンで、僕自身うまくやっていると思うよ」
ニコラ「私もいくつもあるんだけど、カタラとアンが作品を通して水を操る訓練を続けるシーンかな。特にラストは霊的につながっていることが実感でき るシーンだったわ」
――では最後に。今後、どんな俳優を目指していきたいですか?
ニコラ「女優として長く続けていき、いつか最高の女優になりたいわ。(好きな女優は?と聞くと)メリル・ストリープ!」
ジャクソン「多様な役をこなせる性格俳優だね。僕は“100 Monkeys”というバンドもやっているし、短編で『ガールフレンド』という映画を作って、これから映画祭で回っていくんだ。日本の人にも是非観てもら いたいね。そしてゆくゆくは監督をやってみたいと思っているよ」
ハンサムなジャクソン、可愛いニコラ、本当の兄妹のように掛け合いも抜群のふたり。この『エアベンダー』をきっかけにさらなるブレイクを果たしてほ
しい。そして、ジャクソンは『エクリプス トワイライト・サーガ』(11月13日公開)で、ニコラは『Unbound
Captives』(日本公開未定、出演者はロバート・パティンソン、レイチェル・ワイズ、ヒュー・ジャックマンなど)で二度目の来日を期待したい。