往年の名作SFアニメ「宇宙戦艦ヤマト 」を初めて実写映画化する「SPACE BATTLESHIP ヤマト 」の山崎貴 監督と、小惑星探査機「はやぶさ」に使用されたイオンエンジン開発に携わった宇宙航空研究開発機構の国中均教授が8月18日、東京・霞ヶ関の文部科学省「情報ひろば」で公開対談を行った。
同作は、西暦2199年、放射能汚染された地球を救うため、はるか14万8000光年のかなたにあるイスカンダル星を目指す宇宙戦艦ヤマトと、エースパイロットの古代進(木村拓哉 )ら乗組員たちの戦いを描く。
「は やぶさ」は、地球から約3億キロ離れた小惑星イトカワを探索し、打ち上げから7年を経て今年6月に地球に帰還。国中教授は、「とても遠いところまで行くと いうのも大変なんですが、一旦打ち上げてしまうと、人間の手で直すことができない。だから、いかに壊れないような機械を作り込むか、いかに壊さないように 使うか、そして、問題が起きても直せるような第2、第3の手をどうやって用意しておくかというのが大変だったと思う」と世間を沸かせているプロジェクトに ついて述懐。そして、「私は子どものころにテレビで『宇宙戦艦ヤマト 』を見ていました。オープニングテーマに『必ずここへ帰ってくると』というフレーズがありましたが、『はやぶさ』はまさにそれを地でいったなと思っています」と話した。
一 方の山崎監督は、「日本はSF映画のジャンルで遅れをとっているので、新しいことを検証しながら実現させていかなければならないのがすごく大変。『はやぶ さ』も限られた予算のなかでプロジェクトが進められていて、すごく親近感を感じました(笑)。アメリカ映画の何10分の1という予算しかないなかで、ちゃ んと帰ってきた『はやぶさ』には勝手に勇気づけられています」と熱っぽく語った。さらに、「最近は宇宙への関心が薄くなってきているように思うので、今回 の『はやぶさ』や、年末の『ヤマト』を見て、本当に素敵なところがあるんだということを認識してもらえる機会になれば」と訴えた。
「SPACE BATTLESHIP ヤマト 」は12月1日から全国で公開。