> 俳優の市原隼人(23)が、10月1日公開の3Dアニメ映画「ガフールの伝説」(ザック・スナイダー監督)の吹き替え版で声優に初挑戦することが22日、分かった。公開前から、配給するワーナー・ブラザースが早くもシリーズ化を視野に入れている大作への大抜てきだ。

 今春に「猿ロック THE MOVIE」、「ボックス!」と主演作が相次いで公開された市原が、秋は声でスクリーンに登場する。

 「ガフール―」の原作は、全米で500万部突破の大ベストセラーとなっている児童小説。全米では08年にシリーズ最終作となる第15巻が発売されて完 結、日本では最新作となる9巻が今年7月に発売された。人間が消滅し、フクロウが最も高度な知性と技術を持つ世界で、伝説の勇者を探すために旅に出た若き フクロウたちの冒険を描いている。

 市原は飛行能力に優れ、勇敢で正義感の強いリーダー・ソーレンの声を担当する。抜てきの理由について、ワーナー側は「市原さんの持つ、友情・勇気・正義を大切にするイメージを、ソーレンに吹き込んでほしいと思い、お願いする運びとなりました」と説明。

 オリジナル版の声優は、「ラスベガスをぶっつぶせ」などの主演で知られる新進俳優のジム・スタージェス(29)が務めている。

 09年に実写撮影したものを特殊な技法でアニメ化した映画「BATON」に“出演”したことがある市原だが、純粋に声優に挑戦するのは初めて。「見てい ただく方の心に勇者のような“勇気と夢”の芽が生えるように気持ちを込め、精いっぱい頑張りたいと思います。伝説の旅をご期待ください」と意気込みを語っ た。

 ワーナーは、01年に第1弾が公開された人気シリーズ「ハリー・ポッター」が、来夏の「―死の秘宝」の後編をもって完結することが決定。同じく児童文学が原作の「ガフール―」を“後継作品”としてシリーズ化することをもくろんでおり、市原の「声の代表作」となりそうだ。