MovieWalkerより(以下一部抜粋)

>地震や洪水、津波に竜巻など、いまや最先端デジタル技術を駆使しなくては製作できないとされているディザスタームービー。そんなフルCG主義に中国映画界が真っ向から勝負を挑み、古き良きミニチュアワークを駆使して作り上げたのが、現在公開中の『超強台風』だ。


「このご時勢にCGじゃないってどうなの!?」と、見てもいないうちに思ってはいけない。なんと、日本特撮界の大御所・佛田洋と池田憲章が大絶賛し ているのだ。佛田洋といえば「獣拳戦隊ゲキレンジャー」「仮面ライダー電王」などの特撮ヒーロー作品や、『デビルマン』(04)、『ローレラ イ』(05)、『男たちの大和 YAMATO』(05)などの大作映画を手がける超大物特撮監督。


そんな人物が「最近のディザスタームービーは、CGを駆使して、飛行機から撮影したようなカメラワークで天変地異を撮っている。パニック映画なの に、平和な場所から見下ろしている感じでカメラワークが読める。しかし、この作品は予想がつかなかった。海岸の氾濫シーンでは、カメラマンが一緒になって 水中に潜って撮影していたりするからだ。そんな作品の見どころは何と言っても、10tぐらいの水を流しているであろう津波のシーン。とてもレベルが高く、 よくこんな技術者がいたなと驚かされた」と感嘆している。


一方の池田憲章は、70年代から執筆活動を続けている特撮とアニメを専門としているフリーライターで、プロデューサーとしても辣腕をふるっている大 重鎮。こちらも「怒涛の水落とし(業界用語で大量の水を流す意味)、強力旋風の津波カット。本気でメイキングが見たい一発撮りの数々。“CGなんて使わず に撮るぞ!”という特撮マインドに唖然とした。スクリーンで見ると迫力倍増のパニック特撮映画。ようやった!」と興奮だ。


特撮の生き字引きとでもいうべきふたりを、大いに驚かせつつも喜ばせた『超強台風』。最新CG技術を投入した作品だけがディザスタームービーではない。熱い特撮魂を目に焼き付けるべし。


Who killed Cock Robin?