デイリースポーツより(以下一部抜粋)

> 少年隊の東山紀之(44)とジャニーズ事務所の後輩の生田斗真(25)が来年2月、蜷川幸雄氏(74)の演出で三島由紀夫2作品の同時上演に挑むことが 4日、分かった。原作の三島氏が生前「同じキャストで上演してくれ」と“遺言”していた2作品の舞台化。東京・渋谷のシアターコクーンで約1カ月にわたり 上演されるが、同じキャストで2つの作品を同時上演するのは極めて異例という。
 
 同時上演されるのは「サド侯爵夫人」と、これと対をなす作品として執筆された「わが友ヒットラー」。故三島氏が「連続で上演するなら同じキャストでやってくれ」と台本に書き残したとされ、2作品とも男性のみの同じ俳優陣で、同じセットで上演される。
 「サド‐」は1700年代のパリを舞台に、悪徳・サド侯爵の姿を6人の女性に語らせ、人間に潜む闇を描く。登場人物は女性のみで、主演のサド侯爵夫人・ルネ役の東山、ルネの妹役の生田、母役の平幹二朗ら出演者全員が女装をして演じる。

 一方「わが友‐」は1934年のベルリンを舞台に、ヒットラーら男性4人の論戦を通じ権力と狂気を描く。主演のヒットラー役は生田、東山は盟友レーム役だ。

 上演時間は「サド‐」が3時間強、「わが友‐」が3時間弱の予定。午後1時半と午後7時に1作ずつ、1日に2作上演する日もあり、俳優にとっては体力と気力の充実が要求される1カ月となる。

 蜷川氏は「三島さんが長い間望んで実現できなかったことに、ようやく応えてあげられる」と悲願の実現に感慨ひとしお。東山は「とてつもなくでかい山を登 ることになりました」と新たな挑戦に意欲。初の蜷川作品参加となる生田は「三島由紀夫作品2本立てで芝居同時上演という、いまだかつて誰もやったことのな い今回の舞台に参加させていただき、挑戦できることを光栄に思っております。2作品でいつもの2倍飛んでくる灰皿をよける練習から始めたい」とユーモアを まじえたコメントで闘志を表現した。
 2011年2月2日~3月2日、東京・Bunkamuraシアターコクーン、3月8~20日まで大阪・シアターBRAVA!で上演。