シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)

> 映画『ウェルカム・トゥ・サラエボ』や『マイティ・ハート/愛と絆』で知られるイギリスの監督マイケル・ウィンターボトムが、2007年にイタリアで起き たイギリス人留学生刺殺事件を題材にした映画を製作しようとしていることが明らかになった。

 イギリスのガーディアン紙によると、ウィンターボトム監督が、イタリアの古都ペルージャで起きたイギリス人留学生メレディス・ケルヒャーさん殺害 事件をおおまかに基にした映画を企画しており、主演候補としてコリン・ファースを考えているとのこと。出演が決まれば、コリンは事件を追う記者を演じる予 定だ。


 イギリス人留学生メレディス・ケルヒャーさん殺害事件は、検察が主張する殺害動機が「ケルヒャーさんが乱交に加わることを拒否したために殺害」と いうスキャンダラスな内容であったことや、逮捕された3人のうちの1人で、ケルヒャーさんのルームメイトであったアメリカ人交換留学生アマンダ・ノックス 被告が清楚(せいそ)な美人であったことから世界中を騒然とさせ、「アマンダ・ノックス事件」や「フォクシー・ノクシー事件(ノックス被告の名前をもじっ てセクシーなノックスという意味)」と呼ばれている。


 事件の判決は2009年に言い渡されており、ノックス被告は禁固26年、ノックス被告とともに逮捕されたイタリア人のラファエル・ソレシト被告に 禁固25年、コートジボワール人のルディ・グエデ被告に禁固30年の判決がくだされている。現在、刑務所に収監されているノックス被告は無実を訴えてお り、彼女の無実を信じるサポーターたちの支援を受け、今年末から控訴審が開始される予定だ。


 異国の地を舞台に、セックス、ドラッグ、若い美女が登場するミステリー映画のような事件で、ハリウッドはすでに、人気シリーズ「HEROES/ヒーローズ」のヘイデン・パネッティーア主演でテレビ映画化することを決めている。


 ウィンターボトム監督は、映画はドキュメンタリースタイルの作品になるとしているが、事件のスキャンダラスな面やノックス被告の自由奔放なプライ ベートばかり取り上げるのではなく、検察側が提出した証拠が不十分であったことや欧米メディアの異常なまでの取材合戦など、事件の真相に迫る内容にしてほ しいものだ。