オリコンより(以下一部抜粋)
> 時代劇映画が多数公開される中、幕末維新の乱世を疾風のごとく生き抜いた薩摩の将士・中村半次郎の波乱に満ちた生涯を描く『半次郎』(五十嵐匠監督)が 9日より全国で順次公開される。同作を企画したのは、鹿児島県出身の俳優・榎木孝明。同郷の偉人への思いも強く、自らジゲン流を修める古武術の使い手であ る彼が渾身の演技で主演する。
EXILEのAKIRAも薩摩隼人を熱演
半次郎(後に桐野利秋と改名)は、生まれは貧しい下級武士の家柄。学は無いが、人並み外れた度胸の良さと剣の腕で重用され、ひたむきで大らかな人柄が志 士たちに慕われた。幕末の京都での薩長の争いに始まり、戊辰戦争を経て明治新政府に出仕するも、奢侈(しゃし)に流れる元勲たちに憤慨して郷里に戻り、明 治10年(1877年)の西南戦争に参加して敗死するまでの16年、幕末維新期を劇的に生きた。同作は、半次郎と彼の仲間たちの絆を通して、“男が男らし く、侍が侍らしく生きた最後の時代”を活写する。
榎木は「混迷のこの時代だからこそ、半次郎さんの生き様を映像にして、かつての日本の武士道や精神文化の素晴らしさを伝えたいと考えていた。『道しるべを持たない若者たち、道しるべになれない大人たち』へというメッセージにすべての思いが込められている」と熱く語る。
同作の制作に着手したのが2年前。その途端に、あのリーマンショックが起きた。「お金が全然集まらなくて、周りからはほぼ全員に反対されました(笑)。 しかし、今やらなくて、いつやるんだ、そう思って初心貫徹です」。綱渡りの制作を支えたのは、榎木にとっての「運命の人」、半次郎その人だった。
「この映画を作る事によって利益を得ようとか、いわゆる私利私欲目的であったならば、きっとこの「半次郎」が公開を迎える事はなかったのではないかと思 うんです。自分たちは死んでいくけれども死ぬことで何か大切なことを感じてくれる人がきっといるはずだという半次郎さんの思いと、自分の思いが一致するよ うな精神状態にあったと思います」
榎木の思いに、五十嵐監督、撮影・照明の阪本善尚氏と大久保武志氏らスタッフが応え、鹿児島出身でNHK大河ドラマ『篤姫』を手がけた吉俣良が音楽を担 当。鹿児島・熊本・宮崎にて約1か月間行われた、企画から撮影までには桐野利秋、西郷隆盛、大久保利通らの子孫ほか、地元鹿児島の人々の後援・協力を得 て、無事完成にこぎつけた。「ここまでたどり着けたことが、奇跡のようにも思う」と榎木は話す。
共演者の中では、半次郎の盟友・永山弥一郎を演じるEXILEのメンバーAKIRAが目を引く。榎木は「時代劇は初めてと聞いて、大丈夫かな?と思って いたんですが、圧巻の殺陣を披露してくれました。とくに、クライマックスの川原での大立ち回りは、見ていて鳥肌が立ちました」と絶賛する。「人の心を強く 揺さぶるのは、技術ではない。技術も大事ですが、上手いと感心はしても感動はしない。AKIRAさんの芝居には弥一郎さんの心があったと思う。そういう芝 居って、できそうでなかなかできないものなんですよ」。
「もし、半次郎さんの魂と会話できるとしたら、自分たちは今のこのような世の中にするために、命を賭けたのではないという声が聞こえてきそうな気がしま す。人を愛し、故郷を愛し、日本を愛した彼らのまっすぐな思いを、現代に生きる僕たちがどう継承し、応えていくか。この映画とともに、僕は敢えて『あなた たちの死は無駄ではなかったです』と申し上げたい」と述べた。
> 時代劇映画が多数公開される中、幕末維新の乱世を疾風のごとく生き抜いた薩摩の将士・中村半次郎の波乱に満ちた生涯を描く『半次郎』(五十嵐匠監督)が 9日より全国で順次公開される。同作を企画したのは、鹿児島県出身の俳優・榎木孝明。同郷の偉人への思いも強く、自らジゲン流を修める古武術の使い手であ る彼が渾身の演技で主演する。
EXILEのAKIRAも薩摩隼人を熱演
半次郎(後に桐野利秋と改名)は、生まれは貧しい下級武士の家柄。学は無いが、人並み外れた度胸の良さと剣の腕で重用され、ひたむきで大らかな人柄が志 士たちに慕われた。幕末の京都での薩長の争いに始まり、戊辰戦争を経て明治新政府に出仕するも、奢侈(しゃし)に流れる元勲たちに憤慨して郷里に戻り、明 治10年(1877年)の西南戦争に参加して敗死するまでの16年、幕末維新期を劇的に生きた。同作は、半次郎と彼の仲間たちの絆を通して、“男が男らし く、侍が侍らしく生きた最後の時代”を活写する。
榎木は「混迷のこの時代だからこそ、半次郎さんの生き様を映像にして、かつての日本の武士道や精神文化の素晴らしさを伝えたいと考えていた。『道しるべを持たない若者たち、道しるべになれない大人たち』へというメッセージにすべての思いが込められている」と熱く語る。
同作の制作に着手したのが2年前。その途端に、あのリーマンショックが起きた。「お金が全然集まらなくて、周りからはほぼ全員に反対されました(笑)。 しかし、今やらなくて、いつやるんだ、そう思って初心貫徹です」。綱渡りの制作を支えたのは、榎木にとっての「運命の人」、半次郎その人だった。
「この映画を作る事によって利益を得ようとか、いわゆる私利私欲目的であったならば、きっとこの「半次郎」が公開を迎える事はなかったのではないかと思 うんです。自分たちは死んでいくけれども死ぬことで何か大切なことを感じてくれる人がきっといるはずだという半次郎さんの思いと、自分の思いが一致するよ うな精神状態にあったと思います」
榎木の思いに、五十嵐監督、撮影・照明の阪本善尚氏と大久保武志氏らスタッフが応え、鹿児島出身でNHK大河ドラマ『篤姫』を手がけた吉俣良が音楽を担 当。鹿児島・熊本・宮崎にて約1か月間行われた、企画から撮影までには桐野利秋、西郷隆盛、大久保利通らの子孫ほか、地元鹿児島の人々の後援・協力を得 て、無事完成にこぎつけた。「ここまでたどり着けたことが、奇跡のようにも思う」と榎木は話す。
共演者の中では、半次郎の盟友・永山弥一郎を演じるEXILEのメンバーAKIRAが目を引く。榎木は「時代劇は初めてと聞いて、大丈夫かな?と思って いたんですが、圧巻の殺陣を披露してくれました。とくに、クライマックスの川原での大立ち回りは、見ていて鳥肌が立ちました」と絶賛する。「人の心を強く 揺さぶるのは、技術ではない。技術も大事ですが、上手いと感心はしても感動はしない。AKIRAさんの芝居には弥一郎さんの心があったと思う。そういう芝 居って、できそうでなかなかできないものなんですよ」。
「もし、半次郎さんの魂と会話できるとしたら、自分たちは今のこのような世の中にするために、命を賭けたのではないという声が聞こえてきそうな気がしま す。人を愛し、故郷を愛し、日本を愛した彼らのまっすぐな思いを、現代に生きる僕たちがどう継承し、応えていくか。この映画とともに、僕は敢えて『あなた たちの死は無駄ではなかったです』と申し上げたい」と述べた。