シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)

> 12日、映画『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』の完成報告記者会見がホテル西洋銀座で行われ、出演の浅野忠信、永 作博美、そして東陽一監督が登壇した。会見では、本作でダメな夫役を務めた浅野が、「自分もその通りだった」と話し、会場の失笑を誘った。

 『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』は、人気漫画家・西原理恵子の元夫で戦場カメラマンの鴨志田穣が、自身のアルコール依存症の経験を綴った自伝 的小説を映画化した人間ドラマ。重度のアルコール依存症になった男と、彼を支え続けた家族たちの日々を、『わたしのグランパ』の東陽一監督が描いた。


 1999年に公開された『地雷を踏んだらサヨウナラ』以来、2度目の戦場カメラマン役となった浅野は、その偶然について、「すごく不思議。呼ばれ る何かがあるのなら僕にとってはありがたいですが、緊張感を持ってその人を演じないといけないと思いました」と気を引き締めたことを明かした。ただ役作り については自然体で取り組めたそうで、「どっちかというとメチャクチャやって迷惑を掛けている役なので、そういう意味では好き放題できました。『ヴィヨン の妻 ~桜桃とタンポポ~』のときもダメな夫役だったし、自分もその通りだったし(笑)」と、昨年に歌手のCHARAと離婚したことを思わせる自虐コメン トを披露した。


 一方、西原理恵子がモデルの個性的な役に挑んだ永作は、西原を演じようという考えは最初から捨てていたと話し、「西原さんはえたいの知れないエネ ルギーを持たれていて、近づこうと思っても近づけない。無理なことをしてもリアリティーのないお話になるので、腹が据わっていて言葉は少ないけど、ちゃん と見守っているどっしり感が、わたしにできる限り伝えられればと思って取り組みました」と自分らしさを大事にして演技をしたことを明かした。


 また、この日役者の二人に負けず存在感を見せていたのが東監督で、浅野と永作のコメントが一段落するたびに「今のに補足しますとね……」と何度も マイクを取り、会場の笑いを誘った。「本当は監督があんまりしゃべったらいけないんだけどね……」と話しつつ、口を出さずにはいられない監督からは、映画 に対する熱い思いが伝わってきた。


映画『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』は12月4日よりシネスイッチ銀座ほかにて全国公開



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