シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)

> イタリアで開催中の第5回ローマ国際映画祭で現地時間4日、アニメ映画『借りぐらしのアリエッティ』が招待上映さ れ、米林宏昌監督とスタジオジブリ代表取締役社長の星野康二氏が現地入りした。米林監督は、晴れの舞台のために同作品に声優で参加している三浦友和がイ メージキャラクターを務める「洋服の青山」でスーツを新調して登壇。上映後、「ブラボー!」の声と共に拍手喝采を浴びた米林監督は「思ったよりも早く、エ ンディングロール途中で拍手が起こってうれしいですね。でも、レッドカーペットを歩いたり、上映中も観客の反応が気になって緊張しました」と好反応にホッ とした笑顔を見せていた。

 今回、日本をフィーチャーしている映画祭ではその目玉としてスタジオジブリの回顧上映を実施中。宮崎駿監督の映画『風の谷のナウシカ』や『魔女の 宅急便』といった代表作から、高畑勲監督のドキュメンタリー『柳川堀割物語』や、東京・三鷹の森ジブリ美術館を解説したDVD「宮崎駿とジブリ美術館」の 無料上映など11作品が選出され、会場は連日、老若男女問わず観客が詰め掛けて賑わっている。そしてジブリの新たな才能を紹介すべく、『借りぐらしのアリ エッティ』のイタリア初上映が実現した。


 上映後に行われた質疑応答で米林監督は、本作品を手掛けた理由を問われ「大量消費社会が崩壊されつつある今、住人のモノを借りて、それを工夫して 使っている小人たちの暮らしは、現代へのメッセージに繋がると思う。また、アリエッティと少年という立場の異なる二人の心の交流を描きたかった」と説明し た。


 また熱心なジブリ・ファンから、日本の雑誌「CUT」のインタビューで宮崎監督が語った映画『紅の豚』続編構想の話がイタリアまで届いていたよう で、「その話は本当ですか?」と星野社長に対して突っ込んだ質問も飛び出した。星野社長は「宮崎監督の新作については12月15日に発表します。それ以外 はまだ言えません。ただジブリでは宮崎監督や高畑監督の新作はもちろん、米林監督に続く新しい才能など、複数のプロジェクトを動かせるようになりました。 なのでスタジオとして、次の作品にとりかかっていることをここでお伝えします」と答えると、会場から拍手が沸き起こっていた。


Who killed Cock Robin?