シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)

> 日本特集が盛況だったイタリア・ローマ国際映画祭に続き、今度はイタリア中部のフィレンツェのフレスコ認定世界遺産 の歴史地区で、第2回フィレンツェ日本映画祭が11月10日~14日に開催される。欧州ではアニメなど日本のポップカルチャーがブームとなっているが、世 界遺産で味わう日本文化はまた格別の体験となりそうだ。

 同映画祭が一風変わっているのは映画人が立ち上げたイベントではなく、現地在住のオペラ歌手や歴史研究家などによるNPO法人「日本文化協会トカ ゲ」のメンバーが「欧州人発ではなく、自国の文化を自分たちの手で伝えたい」とトスカーナ州の公式イベントとして昨年からスタート。映画のみならず食や アートなど総合的に紹介しており、昨年は映画『おくりびと』の上映に合わせて、ロケ地となった山形県酒田フィルムコミッションの協力による山形物産展や、 着物を着用して市内をそぞろ歩くパフォーマンスを行い、会期中8,000人を動員して盛り上がった。


 今年は、オープニングセレモニーを14世紀初頭に建設されたヴェッキオ宮殿内にある「500人大広間」で行い、豊川悦司主演『必死剣鳥刺し』で幕 開け。日本の時代劇ブームを象徴するかのように“サムライ”にスポットを当て、『壬生義士伝』『武士道シックスティーン』の上映のほか、ハリウッド映画 『キル・ビル』の殺陣指導を行った島口哲朗率いる殺陣集団「剱伎衆かむゐ」によるパフォーマンス、そして今年も11日に行われる着物パレードでフィレン ツェの街を彩る。ちなみに映画の上映は、サントステファノ教会内にスクリーンを設置して行うという、何とも贅沢な時間が味わえそうだ。


 同映画祭事務局長の井谷直義さんは「施設の使用許可をフィレンツェ市に申請にいったところ、『それだけ歴史地区のいろんな場所で行うのなら、ウチ と一緒に行いましょう』という話の流れになり、今年はフィレンツェ市が全面バックアップしてくれることになりました。今はまだ予算的にも厳しいものがあり ますが、いずれは監督や俳優などのゲストを招待し、地元も人たちとの交流の機会を持てるようになりたいですね」と熱く語った。


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