MovieWalker より(以下一部抜粋)
>より(以下一部抜粋) >ちばてつや×高森朝雄(梶原一騎)原作のスポーツコミックの金字塔を映画化した『あしたのジョー』(2月11日公開)の完成報告会見が1月17日、東京国際フォーラムで開催。山下智久、伊勢谷友介、香川照之、香里奈、曽利文彦監督が登壇し、壮絶なトレーニングと減量について熱く語った。
『あしたのジョー』の主人公は、ご存知ジョーこと矢吹丈(山下智久)。東京の下町で、ケンカに明け暮れていたジョーが、元ボクサーの丹下段平(香川照之)にボクシングの才能を見い出され、やがてプロボクサーの力石徹(伊勢谷友介)と運命の出会いを果たし、宿命の対決をする。本作を実写映画化したのは『ピンポン』(02)の曽利文彦監督だ。
山下は、ジョー役が決定した時のことをこう振り返った。「プレッシャーを感じたのと、本当にできるんだろうかという不安との戦いでした。でも、原作を読んだ結果、挑戦していくことが大事という、ジョーからのメッセージを感じ、覚悟を決めて挑戦させてもらいました」。格闘シーンについては「お腹を思い切り殴られた時、痛いな、このやろうと思いました。後で映像を見ましたが、初めて自分が怒ってる顔を見ました」と語った。
減量のため「いつもお腹が空いててリアルハングリーでした」と言っていた山下だが、力石という役柄上、伊勢谷は山下以上に過酷な食事制限を強いられた。「キウイとレモン1個ずつは食べて良くて。キウイをいかに食べ応えがあるようにカットするかって感じでした(苦笑)」。香里奈は減量中のふたりを見て、「ふたりの前でお茶とか水とか飲むのも悪いなと。しゃべりかけられないオーラを感じました」とコメントした。
筋金入りのボクシング好きである香川は、特殊メイクを駆使して、ジョーのトレーナー、丹下段平役になりきり、現場では山下や伊勢谷にボクシングの指導も行った。「1日にだいたい15時間ほど、ボクシングのことを考えてて、その全てを本作に費やしました」と断言する香川。山下、伊勢谷の役への入れ込みようについては、こう語った。「山下さんはいつも腹筋してて、風邪を引いても筋トレは止めない状況で。伊勢谷さんもそれを見て『よーし、燃えてきた』と言ってて。部活状態でした」。また、力石の壮絶な軽量のシーンでの腹筋がえぐれた状態の伊勢谷の体について、香川は「あれ、(CGじゃなくて)本当なんです。エイリアンか何かが抜け出したみたい。人間の体って(痩せると)あんなになるんだなと」と感心したと言う。
曽利監督も本作を力強くアピールした。「今回も最高級のCGを使いました。でも、できあがってみたら、CGは刺身のツマ状態で、人間力がこんなにすごいんだとひしひしと感じました」。会見に出席できなかった漫画家ちばてつやからも「山下さん、伊勢谷さん、香川さんたちが役柄になりきっていて、良い演技をしてくれました。良い映画になったと思います」と絶賛のメッセージが寄せられ、山下たちも喜びの表情を浮かべた。
ジョーと力石の迫力の格闘シーンはもちろん、昭和40年代の世界観を見事に表現したセットで繰り広げられる人間ドラマも心に刺さる本作。伝説のコミックの映画化『あしたのジョー』は、まさに役者、スタッフ陣が心血を注いだ力作に仕上がった。是非、あなたもスクリーンの中のリングで繰り広げられる熱き男たちの戦いを見に行ってほしい。