映画『40歳の童貞男』や映画『無ケーカクの命中男/ノックトアップ』などでおなじみのセス・ローゲンが、話題の新作『グリーン・ホーネット』について語った。
同作は、昼間は若き新聞社の社長であるブリット・リード(セス・ローゲン)は、夜になると全身グリーンのマスクとスーツに身を包んだグリーン・ホーネットとして、街の犯罪者と戦うヒーローだった。彼は、相棒のカトー(ジェイ・チョウ)と共にギャングの支配者ベンジャミン(クリストフ・ヴァルツ)を追いつめていくというアクション満載の作品。
60代にアメリカでテレビ放映されていた「グリーン・ホーネット」やコミックに比べ、あまりダークな要素がなく、コメディの要素が多い気がするが、それに対しての真のファンの反応に懸念はあるかとの質問に「これまで僕は、映画化されてきたコミックは、常に映画とは全くの別物だと思ってきたんだ。例えば、映画『ダークナイト』はかなりクールな作品だが、真のバッドマンのコミックファンは、あの作品が完璧にコミックをそのまま映画化したものではないことは十分わかっているだろ。だから、決して忠実であることに関しては僕らは懸念はしなかったんだ。ただ、テレビやコミックで言及された言葉は、頻繁に使っているよ。だから、これまで『グリーン・ホーネット』を全く知らなかった人でも楽しめるし、もちろん知っている人はさらに楽しめるはずだ!」と脚本も担当したセスが説明した。
ミシェル・ゴンドリー監督については「僕のキャラクター、ブリットがブルース・リーを好きな設定にしたのは、ゴンドリー監督のアイデアなんだ。彼は誰もがブルース・リーを好きだし、真似をしたりするからと言っていたけど、僕は最初は気乗りしなかったんだ。そこで、ブルース・リーが好きじゃない設定と好きな設定の両方を撮影して、あとで明らかに好きなほうが良かったとわかり、その設定に決めたんだよ。それと、ゴンドリー監督はテレビ版『グリーン・ホーネット』をよく観ていて、車のいろいろな機能の搭載も彼が出したアイデアがかなりあったんだ」とゴンドリー監督とうまくタッグを組めたようだ。
カトー役を演じたジェイ・チョウについて「最初に出演する予定だったチャウ・シンチーが降板してから、結構な時間があったからジェイもそれなりに調整できたと思うんだ。彼がキャストされ、それまでかなりの年齢差のあった僕とチャウ・チンチーが、ジェイの参加で兄弟のような関係として描けることができた。彼は、撮影当初は全く英語ができず苦労したが、何でも覚えることが早く、徐々に楽しみながら撮影することができていた。さらに撮影の最後のほうでは、余裕を持って即興を見せたりもしていたよ(笑)」とジェイ・チョウにとって初めての英語作品であるが、セスはジェイを素晴らしい俳優と評価している。
セスは過去のテレビ番組だけでなく、30~50年代にかけて放送されていたラジオ番組も聞いて、この作品に取り組んだそうだ。そんな彼がジョークを言うたびに、大声で笑うのが印象に残った。次から次へとヒット作に出演するセスの次回作は、映画『リヴ・ウィズ・イット(原題) / Live with It』で、ジョセフ・ゴードン=レヴィットと共演している。