企業映画の決定版!ケヴィン・スペイシー主演、デミ・ムーアはエリート社員!ジェレミー・アイアンズ、ポール・べタニーと芸達者勢ぞろい【第61回ベルリン国際映画祭】

シネマトゥデイより(以下一部抜粋)

>2月11日、第61回ベルリン国際映画祭コンペティション部門でJ.C.チャンダー監督映画『マージン・コール/Margin Call』(原題)のキャスト・スタッフが会見した。会見にはチャンダー監督、主演ケヴィン・スパイシーはじめ、ジェレミー・アイアンズ、ポール・べタニーら出演者、プロデューサーの二ール・ドットソン、プロデューサー兼出演のザカリー・クイントが参加した。

第61回ベルリン国際映画祭コンペティション部門16作品

 本作ではアメリカの巨大企業を舞台に、崩壊の危機に直面した企業戦士たちがスリリングに描かれる。若手社員(クイント)が突然の解雇にあった先輩(スタンリー・トゥッチ)からたくされた情報が、会社の終えんにもなりかねない問題をはらんでいたことが判明していく前半は目を離す隙も与えない。デミ・ムーアなどもエリート社員として登場するオールスターキャストも見ごたえ充分。

 本作がデビュー作となるチャンダー監督は「こんなキャストにやってもらえるなんて夢がかなったような感じだよ」と居並ぶ名優たちに大感謝。脚本も書いた監督が創造したキャラクターたちの内面までを演じて見せた俳優陣だ。スペイシーは「新聞を開けば銀行家が悪者みたいになっていた時期があったけど、彼らだって普通の仕事についている普通の人々であることに変りはない。脚本がそういう人間的な部分を表すのに役立った」と自分の役について語る。スペイシーの役柄とは対照的に、会社を救うために非情な決断を下す役なのがアイアンズだ。だがアイアンズは「大事なのはモラルだと思う。経済がどうだといっても、結局は限りある資源をみなが分け合ってやっていく方法を探さなくてはならないんだ」と役柄とは正反対の考えのようだ。

 会見終盤には、審査員として参加するはずだったイランのジャファル・パナヒ監督に対して、スペイシーが「自由のために苦闘している人たちに対しては、イランでもエジプトでもだが、西側ができるだけサポートしていかなくてはならない」 と訴えた。

 本作は新人監督による長編映画に贈られるベスト・ファースト・フューチャー・アワード候補でもある。部門を越えて選ばれる同賞には34本の長編作品がノミネートされており、日本からはフォーラム部門の吉田光希監督映画『家族X』が入っている。




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