覆面のアカデミー賞候補者が授賞式にサルのお面?人前が異常に嫌い!顔写真もない神出鬼没なバンクシー
シネマトゥデイより(以下一部抜粋)>ある芸術家の存在によって、少々マイナーな印象があるドキュメンタリー部門に注目が集まっている今年のアカデミー賞。その芸術家とは、ドキュメンタリー長編賞候補の映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』の監督で、グラフィティアーティストの「バンクシー」だ。
映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』場面写真
バンクシーはイギリスのロンドンを中心に活動する、神出鬼没な覆面落書きアーティストとして名を馳せており、世界中の都市に現れては社会風刺的な作品を発表して去っていくという、謎の芸術家である。
人前に出ることを異常に嫌い、インタビューはおろか、顔がはっきりと写っている写真すらないバンクシー。自分のことを題材にした本作でも、彼自身の姿が 映るときは必ずシルエットか、映画『スターウォーズ』シリーズのジェダイ騎士よろしく、フードをかぶり顔を隠した姿で登場する。また、この作品の監督が自 分であることを長い間公表にしなかったばかりか、数々の映画祭においてドキュメンタリー賞にノミネート、もしくは賞を受賞しているが、姿を見せなかった (グラフィティはあちこちに残していくらしいが)。
このアナーキーなアカデミー候補者の評判を聞いて、セキュリティーの厳しさと礼儀を重んじることで有名な映画科学技術アカデミーは気が気でないとか。授 賞式の製作総指揮を担当しているブルース・デイビス常任理事は、バンクシーが公の場に出るときには、サルのお面をかぶって登場するという話題にふれ、「も し彼が受賞したとして、お面をかぶって出てきたらどうしよう!?」とエンターテインメント情報サイトThe Wrapのインタビューで語った。
同サイトによれば、バンクシーはアカデミー候補者のための昼食会にも姿を見せなかったそうで、出席していた同作品プロデューサーのジェイミー・デクルス はランチ後に映画芸術科学アカデミー会長トム・シェラック、デイビス両氏と、この作品が受賞した時に「不祥事」が発生しないようにと作戦会議を行ったらし い。その結果解決策として、監督ではなくデクルスをはじめとする作品の関係者たちが壇上に立ち、オスカーを受け取るという無難なシナリオに落ち着いたと か。
しかし、格式高いアカデミー賞の授賞式で、サルのお面をかぶった監督がオスカー像を手にする姿を見てみたい……!と思っているのは、バンクシーのファンだけではないはずだ!?