『ソーシャル・ネットワーク』に黄信号?昨年のオスカー激闘を振り返り、今年の結果を大予想!!【第83回アカデミー賞】
シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)いよいよ日本時間28日に迫る第83回アカデミー賞授賞式だが、先日発表されたノミネート結果に驚いた映画ファンも多いのではないだろうか。吃音(きつおん)に悩む英国王ジョージ6世の奮闘を描いた感動作『英国王のスピーチ』が作品賞、監督賞を含め合計12部門にノミネートされ、今年の大本命と目される映画『ソーシャル・ネットワーク』(8部門候補)をノミネート数で大きく突き放したのだ。ここで思い出されるのが昨年、映画『ハート・ロッカー』が演じた大逆転劇である。
昨年のアカデミー賞のクライマックスといえば、映画『アバター』のジェームズ・キャメロン監督と『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグロー監督が繰り広げた元夫婦対決。『アバター』は歴代記録を塗り替える世界的ヒットの勢いに乗って、オスカー前哨(ぜんしょう)戦といわれるゴールデン・グローブ賞で作品賞(ドラマ部門)と監督賞を受賞し、アカデミー賞でも優勢かと思われていた。ところが結果は『ハート・ロッカー』が作品賞、監督賞をはじめ、6冠を達成。『アバター』は撮影賞、美術賞、視覚効果賞の3部門受賞にとどまったのだ。ちなみに両作品とも9部門にノミネートされていた。
ここでもう一つ、オスカー前哨(ぜんしょう)戦として注目したい映画賞がある。昨年『ハート・ロッカー』が受賞した「アメリカ製作者組合賞」という賞だ。注目度が高い理由は、歴代受賞作21本のうち、なんと14本がそのままアカデミー賞作品賞を受賞している点(近年では映画『シカゴ』『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』『ノー・カントリー』『スラムドッグ$ミリオネア』など)。そして今年、この賞を受賞したのが『英国王のスピーチ』なのだ。各国メディアが一斉に「オスカーレースに大波乱!」と報じたのもうなずける。
以上のデータを踏まえると、今年も大逆転劇……つまり勢いに乗った『英国王のスピーチ』のアカデミー賞作品賞受賞もあるのではないかと予想がつく。もちろんすでに数々の映画賞を受賞している『ソーシャル・ネットワーク』の地盤は並大抵のことでは揺るがないはず。さらにゴールデン・グローブ賞でノミネートゼロだったコーエン兄弟のリメイク西部劇『トゥルー・グリット』が、まさかの10部門ノミネートで緊急参戦。ますます賞予想が難しくなったことは、映画ファンにとっては喜ばしいことかもしれない。
映画『ハート・ロッカー』は2月27日よる8:00よりWOWOWにて放送。
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