時事通信 3月15日(火)19時2分配信


 東京電力は15日午前7時から、供給地域を5グループに分けて電力供給を順番に約3時間停止する計画停電(輪番停電)を実施した。停電が夕方のみで一部地域にとどまった14日に対し、気温が低下した15日は暖房需要が高まったため、午後10時まで継続的に行う。対象は管内の茨城県を除く1都7県で約500万世帯に上る。計画停電は16日も実施する予定だ。

 計画停電は15日で2日連続。東電は鉄道各社には優先的に電力を供給した。前日のような首都圏交通網の大混乱を回避するのが狙い。ただ、運行本数の削減などが続いたため、通勤・通学時の混雑が繰り返された。

 東電は15日の電力需要を最大3700万キロワットと予想。東日本大震災による福島第1、第2原発などの稼働停止の影響で、電力供給は3300万キロワットにとどまり、400万キロワットが不足する。午後4時から横浜市や千葉県木更津市など第1グループの約140万世帯、同6時20分からさいたま市や東京都八王子市など第2グループの約200万世帯が停電に入った。暖房や照明などの需要が高まるため、いずれも対象世帯が多くなった。

 午前7時からは第3グループ約70万世帯、同10時から第4グループ約25万世帯、午後1時から第5グループ約70万世帯が停電を行っていた。

 地震被災者の避難所がある茨城県の潮来市、稲敷市、神栖市などが14日に停電対象となって批判を浴びた反省から、15日は茨城県全域を対象から外した。