時事通信

>1950年代からハリウッドに君臨し、「リズ」の愛称で親しまれた女優エリザベス・テーラーさんが23日、米ロサンゼルスの病院で 死去した。79歳だった。広報担当者が明らかにした。アカデミー主演女優賞を2度受賞する一方、8回に上る結婚遍歴など、常に世界の注目を集めた。


 テーラーさんは2004年11月、米女性誌とのインタビューで、心臓が体内に十分な血液を送れなくなるうっ血性の心臓病と、脊柱が変形する脊柱側湾症を患っていると告白していた。「クレオパトラ」撮影中の61年と90年にも、肺炎で死線をさまよったことがある。

 美術商の長女として32年、ロンドンで生まれる。39年に渡米し、女優志望だった母親の希望で10歳の時デビュー。少女スターの地位を固めた後、「陽の あたる場所」「ジャイアンツ」「熱いトタン屋根の猫」「クレオパトラ」「いそしぎ」「じゃじゃ馬ならし」など数々のヒット作に主演し、演技派としても開花 した。60年の「バターフィールド8」と66年の「バージニア・ウルフなんかこわくない」で念願のオスカーを手に入れた。

 80年代にはブロードウェーの舞台やテレビドラマにも進出。親しかった俳優のロック・ハドソンがエイズで死去してからは、この難病の治療資金を集める活動に力を入れ、88年には訪日して献金を訴えたこともある。

 私生活では、奔放な「恋多き女優」として知られた。18歳でホテル王の息子と結婚したのをはじめ、歌手のエディー・フィッシャー、俳優のリチャード・バートン、上院議員らと8度の結婚、離婚を繰り返した。