ジャニーズ事務所の全タレントが参加する東日本大震災復興支援プロジェクト「Marching J」第1弾の募金イベントが3日、東京・代々木第一体育館前広場で最終日を迎えた。この日の募金参加者は16万1千人で、3日間の累計は38万9千人に達した。ステージには少年隊・東山紀之(44)、嵐の松本潤(27)らが登場。SMAPが名曲「世界に一つだけの花」をアカペラで披露すると、会場に笑顔の花が咲いた。フィナーレでは“長男”近藤真彦(46)が涙ぐみながらファンに感謝し、「今日が終わりではありません」と支援活動継続を宣言した。募金総額は後日発表される。
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 アカペラの温かい歌声が響いた。「各グループの持ち歌の一節を歌おうよ」‐SMAP・木村拓哉(38)の提案を、ステージ上にいたV6・岡田准一(30)ら後輩たちも待ってましたとばかりに受け入れた。「Marching J」第1弾の最終日。節電のため、華やかな照明も、音楽もない野外ステージに笑顔の輪が広がった。「みんなに元気が出る歌を贈りたい」というメンバーの情熱が形となった。

 クライマックスは「世界に一つだけの花」だった。Hey!Say!JUMPの「Ultra Music Power」、V6の「MUSIC FOR THE PEOPLE」に続き、SMAPがいまや国民的認知度となった代表曲を披露した。「すべての人が特別で大切」というメッセージと「明日への希望」が詰まった楽曲を5人で話し合って選んだ。SMAPのナマ歌に合わせ、ステージ全員とファンが振り付けで参加、会場が一つになった。

 「夜空ノムコウ」も熱唱したSMAPが、2日に行ったファンと1メートルの距離で触れ合う“接近募金”はこの日も継続された。木村の「また募金しましょうよ」というかけ声で、5人はステージを降りて行列の中央へ。中居正広(38)は「ありがとね」と次から次へとハイタッチ。気温10度の寒さの中、何時間も並んだ参加者をねぎらった。近藤、東山、嵐らも続いてステージ下に立った。前日よりもさらに距離は縮まった。

 最後の募金者が会場を後にしたのは日も落ちた午後6時だった。締めのあいさつに立った近藤は「感動で言葉が出てきません…」と感極まりながら、「今日が終わりじゃありません。代々木はスタート。マーチングJは動き続けて、被災者に熱いメッセージを送り続けます」と末長い支援活動を宣言した。3日間、約39万人の優しい思いに包まれた東京・代々木。世界に一つだけの愛の花が満開だった。