映画専門のクルマ屋さんが大繁盛!『メン・イン・ブラック3』にも24台貸し出し中!一台一日平均350ドルと比較的お手ごろ価格
シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)>近年、物価が高いことに加え、映画製作のためのメリットが少ないということで映画の都ロサンゼルスでは撮影ロケの件数が激減している。その結果、ロケ隊にサービスを供給することで成り立っていたビジネスは大きな打撃を受けており、撮影業界では深刻な問題となっている。しかしそんな向かい風の中でも大繁盛しているのが、ロス郊外にある映画撮影専門に車を供給する会社ピクチャー・カー・ウエアハウスというところ。“ピクチャー・カー”というのは映画のシーンに登場する車のこと。 “会社”というよりは大きな車の倉庫&修理工場、ショップ……といったほうが適切な同社は、最近では『ワイルド・スピード』シリーズに登場したカッコいいスポーツカーから、果てはチョロQにいたるまで、とにかく撮影に使用される車なら何でもござれという映画専門のクルマ屋さんである。
コロラド州で車両修理の店を営んでいたテッド・モーザーさんは、20年近く前にふとしたきっかけでテレビ番組に使用されている車を修理することになり、その時に自分のショップに来れば一発で撮影のクルマ係がすべての用をたせる便利さを供給できれば……と思うようになり、ロスで撮影専門のクルマ屋を始めることを考えたという。
2003年に2人のスタッフと25台のクルマで開業したというオーナーのテッド・モーザーさんはオープン以来ヒマなしで、今やショップ内は車両塗装専門スタッフ、メカニック、グラフィック・デザイナー、そしてスタント専門ドライバーを含め40人のスタッフと750台で大繁盛中だという。
カナダをはじめ、アメリカ国内においてもルイジアナ州やニューメキシコ州などでは映画撮影をすると製作にかかった消費税のほとんどが還付されるという制度があり、ロスはこういった地方に比べると還付制度の規則が厳しいため、非常に遅れをとっており現在もロケ隊離れが続いている。そんな中でピクチャー・カー社が繁盛している理由は、足回りが軽いことで地元の撮影はもちろん、撮影ロケの行われるところへならどこへでもそして何台でも必要な車を手配する用意ができている。先日も、現在ニューヨークで撮影たけなわの新作映画『メン・イン・ブラック3(原題)/ Men In Black 3』のためにプリマス、フォードなど60~70年代のクラシック車を24台ロスから送り出したばかりだという。
ちなみにこういったタイプの車のレンタル料は保険や手数料はさておき、一日平均350ドル(約2万8,000円 1ドル=80円)と比較的お手ごろ。もちろん、ベン・アフレックが『ザ・タウン』で銀行強盗に使用したダッジのバンなどはもう少々お値段がはるだろうが、究極の映画ファンだったらロスへ来たとき、ヒット映画に使用された“ピクチャー・カー”をレンタルしてみるのもおもしろいかも。ただ、一般道路で運転可能な規格にあった車であるかはご確認のほどを……。