Movie Walkerより(以下一部抜粋)

>あなたは金縛りを経験したことがあるだろうか? 意識はあり、音も聞こえる。でも、どうしても身体が動かせず、声も上げられない。それは誰にでも起こりうる体験かもしれない。しかし想像してみてほしい。もし全く同じことが、全身麻酔の手術中に起こってしまったとしたら。そんな手術中の患者が意識を取り戻してしまう現象“術中覚醒”をモチーフにした異色の医療サスペンス『アウェイク』が5月21日(土)より公開される。

【写真】ジェシカ・アルバ演じる恋人に付き添われて手術室へ向かう

手術のために全身麻酔を受ける人は毎年2100万人以上。そして、その最中に目覚めてしまう現象は“アネセシア・アウェアネス=術中覚醒”と呼ばれており、驚くべきことに毎年3万人にも及ぶ患者が体験しているという。この状態に陥った患者には、手術中の医師たちの会話がはっきりと聞こえるそうだ。それだけではなく、身体にメスが入ってくる感覚など、到底筆舌には尽くせない苦痛を体験してしまう場合もある。しかし患者は、身体を動かすことはもちろん、声を上げることすらできないのだ。実際に痛みまで感じてしまうケースはかなり稀だそうだが、運悪く遭遇してしまうことが絶対にないとは言い切れないところに、恐怖を感じてしまう。

本作では、この“術中覚醒”のアイデアを効果的に使用。ヘイデン・クリステンセン演じる富豪の青年クレイトンが、疾患を抱える心臓の移植手術中に術中覚醒を起こし、阿鼻叫喚の苦しみを味わうと共に、驚愕の事実を耳にしてしまうことになる。監督が自らの実体験を基にひらめき、脚本を書き上げたというから、痛みと恐怖に追い詰められる主人公のリアルさは抜群だ。術中覚醒の描写はもちろん、予想を裏切るスリリングな展開にも注目してほしい。