Movie Walker より(以下一部抜粋)

>現地2月28日に行われたアカデミー賞授賞式で、アン・ハサウェイと共に司会を務めた俳優ジェームズ・フランコ。マリリン・モンローの女装姿でも会場を沸かせた彼は、今、全米で最も話題を集めている男優の一人だ。

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同賞6部門にノミネートされた『127時間』(6月18日公開)では、ロッククライミング中に落ちてきた巨大な岩に右腕を挟まれるも、127時間の後に生還を果たした男を熱演している。自らも主演男優賞にノミネートされたが、彼を簡単に演技派と言い表すのはもったいない。何しろ多彩な魅力にあふれた、つかみどころのない変わり種俳優なのだ。

その甘い顔立ちで“ジェームズ・ディーンの再来”とも称されたフランコは、日本では『スパイダーマン』シリーズの主人公・ピーターの親友にしてライバル、ハリー役でおなじみだろう。ルックスは正統派ながら、オタクからアーティストまで演じる幅広い演技力に加え、俳優業の傍ら、ニューヨーク大学で映画製作と小説創作を学び、現在はイエール大学の博士課程に在学中というインテリだ。かと思えば、かつて自分のセックスビデオを製作したことを告白するなど、スターとは思えぬ奔放さも併せ持っている。

そして今回、大熱演の末に俳優として最上の評価を得たのが『127時間』なのだ。腕の切断シーンなどショッキングな一面に関心が集まりそうな本作だが、フランコが体現しているのは、孤独と絶望の中を生き抜いた男の壮絶な生への執着。死を覚悟した男が、意識が朦朧としていくなかで、友達や家族への思い、生きることへの渇望を沸き立たせていく姿は、手に汗握りつつ、引き込まれずにはいられないだろう。

今後は『猿の惑星』(68)の前日譚である『Rise of the Apes』(全米8月5日公開、日本10月公開予定)の主演や、かねてから噂なっていた『AKIRA』のハリウッド実写版に主演するという話も。ますます目が離せないフランコの魅力をまずは『127時間』で確かめてほしい。



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