オリコン より(以下一部抜粋)

>ハリウッドの人気俳優ラッセル・クロウ主演の映画『スリーデイズ』(ポール・ハギス監督、9月23日公開)の予告編が解禁された。同作は、いわれのなき罪で投獄された妻を取り戻すため、すべてを捨てる覚悟で脱獄計画を練り上げ実行していく姿をリアルなタッチで描き出すサスペンス映画。予告編だけでも、『大脱走』、『ショーシャンクの空に』、『パピヨン』などの脱獄映画、ドラマ『プリズン・ブレイク』シリーズなど、これまでのどんな脱獄ものとも違う興奮を覚える。


 同作は2008年公開のフランスのサスペンス作品『すべて彼女のために』(フレッド・カヴァイエ監督)のリメイク。ラブ・ストーリーが中心となるサスペンス映画を撮りたいと思っていたハギス監督が、オリジナル作品を鑑賞して「これだ!」とひらめいたという。「“ごく普通の男”が、普通じゃない状況へ追い込まれていく過程に興味があった」と語る。

 ハギス監督は、アカデミー賞において、2004年公開の『ミリオンダラー・ベイビー』(クリント・イーストウッド監督)の脚本を手がけて作品賞を受賞。翌年には自らが監督、脚本、製作した『クラッシュ』で作品賞と脚本賞を受賞した。脚本を手がけた作品が2年連続で作品賞を受賞する快挙を成し遂げた。

 その本領は同作の脚本でも十分に発揮されている。脱獄計画のプロセスと家族の心理を丹念な描写で積み重ねる前半から一転、先を読み合う頭脳戦とダイナミックなチェイスがめまぐるしく交錯する手に汗握る脱獄シークエンス、そして圧巻のクライマックスへと、とぎれることのない緊張感で物語を引っ張る。

 2000年公開の『グラディエーター』でアカデミー賞主演男優賞を受賞したクロウにして、その精密に構築された同作の脚本に驚かされ、「この役は誰にも譲れない」と二つ返事で出演を快諾。ここに、オスカー受賞監督と名優の初タッグが実現した