Movie Walker より(以下一部抜粋)

>本年度のカンヌ国際映画祭において、わずか3分間の映像でスタンディングオベーションを巻き起こし話題となった『マイウェイ 12,000kmの真実』の公開日が2012年1月14日(土)に決まり、韓国映画としては史上初、本国に先駆けて、日本で特報が世界初公開された。

【写真】常に危険と隣り合わせの現場に、オダギリは「毎日、死にそうな思いをしていた」と明かした

国を信じた男、長谷川辰雄役を演じたオダギリジョーを「毎日、死にそうな思いをしている」と言わしめるほど、過酷さを極めた本作の撮影現場。ラトビアで行われた最大のクライマックス“ノルマンディー上陸作戦”の撮影を経て、6月12日、9ヶ月に及んだ長期間の撮影が終了、クランクアップを迎えた。連合軍の攻撃にさらされるドイツ軍陣地内の撮影では、爆発で役者の姿が見えなくなるシーンの撮影が当前のように繰り返され、緊急時に備え、常に救急車が現場に待機していた。常に危険と隣り合わせの現場だったからこそ生まれた、国境を越えたキャスト&スタッフの絆。 オダギリは、休日に撮影監督をはじめとするスタッフや現地エキストラとサッカーをするほどに親密な関係を築いたそうだ。

これまでのキャリアで、最も長期間の撮影(韓国は8ヶ月、ラトビアは1ヶ月)となったオダギリは、撮影を振り返り、「始まる時は地獄の日々が始まると思いましたが、今日で終わるとなると寂しいですね。元々、韓国は好きだったので、仕事で8ヶ月過ごせたのは幸運だと思ったし、楽しかったです」と振り返る。チャン・ドンゴンに対し、「緊張するんじゃないか」と思っていたそうだが、いざ共演すると「意外にシャイな部分があり、一人でいることが好きだったり、人との距離感であったり、僕と似た部分が見えてきて、お互いが無理することなく、過ごしやすい空気感を共有できるようになりました。一緒に芝居をする時も、お互いに尊重しあえて、演技しやすい環境を作りあえる、そういう関係性だったのでやりやすかったです」と明かす。

夢を信じた男、キム・ジュンシクを演じたチャン・ドンゴンは、本作出演の決め手を、「朝鮮半島からノルマンディまでの12,000kmの極限状態の旅を生き抜いた兵士の実話が基になっていることで興味がわき、本当にこんな過酷な運命を生き抜いた人がいるんだと知り、役者としてその人の人生を演じてみたいと思った」と話す。「人物や人間に重点を置いて描かれている。そして、日・韓・中とアジアの役者が集まって感情を表現し合い、観客に伝えている。これはすごいことだと思う」と本作への思いを語った。「韓国語で演じる時よりも大変です。感情表現するには、どうしても限界がある」と、日本語での演技を振り返るチャン・ドンゴン。オダギリの印象を「でも、演技というのは言葉を交わすというより、感情を交わすことなので、その部分ではオダギリさんとすごく共感しながら演技ができた。辰雄役は何人か候補がいたけど、『絶対にオダギリさんが良い』と思った。日本と韓国の映画現場は色々違うと思うし、この映画は役者にとっても大変な現場だったのに、冷静に対応し、よく耐えていた。本当に素晴らしい役者」と称賛した。

カン・ジュギュ監督は今回のキャスティング、配役について、「一つの絵の中にジュンシクと辰雄を中心に置いて考えた時、一番ドラマチックで興味深い展開になると思ったのが、オダギリジョーとチャン・ドンゴンだった。このふたりが結合した時、一番ドラマチックで興味深い絵になると思った」と思い描いていた構想を語り、観客へ向け「誰かを恨み、憎むという感情のせいで、この世では喧嘩したり、戦争が起きます。心の中に、恨み、憎しみの対象がいる人には是非見てほしい。人間を心から理解し、愛するということを知るきっかけとなる映画になってほしい」とメッセージを送った。

今回公開された特報は7月30日(土)より全国の劇場で上映がスタートする。


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