シネマトゥデイ
> 2日、銀座シネパトスで映画『ゴジラ』の本多猪四郎監督の人生と創作の秘密を紐解く書籍「グッドモーニング、ゴジラ 監督本多猪四郎と撮影所の時代」復 刊記念特別上映&トークイベントが行われ、本作著者で映画評論家の樋口尚文、そして本書の装丁を手がけた映画監督の樋口真嗣が出席、本多監督への愛情あふ れるトークと共に、樋口監督がメガホンを取る映画『のぼうの城』、さらに『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の話なども飛び出した。
映画『のぼうの城』写真ギャラリー
野村萬斎主演で、樋口監督の最新作となる『のぼうの城』は、9月17日の公開が予定されていたが、東日本大震災の影響で2012年秋に公開延期となっ た。「本来ならもうそろそろ公開のはずだったんですけどね」と語る樋口監督だったが、一方で「スケジュール的には変わらず、締め切りは一緒でした」とすで に映画が完成していることを明かし、樋口尚文も「さわやかな映画で、相当面白いらしいですよ」と観客の期待をあおった。さらに「キャスティングが素晴らし いんです」と自負する樋口監督は「芦田愛菜ちゃんも出ていますしね。それと誰もが『え?』と驚くんですが 上地雄輔君が特に素晴らしいんですよ。彼にこん な狂った若者像を演じられるチャンネルがあるのかとビックリしますよ。これから公開まで1年半くらいありますが、その間に、上地君には『お願いだからああ いう芝居をしないでね』と言っているんですけどね」と笑って見せた。
さらに樋口監督は「うまくいけば来年の秋に、わたしが関わった映画が2本公開されるんですが、そのうちの一本が怖いんです」と告白。作品名こそ明言しな かったが、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』のことを話していることは明白。「この間、さらっと秋公開とニュースに書いてあって……、え? という感じで すよね」とボヤいて会場を笑わせた。「『のぼうの城』は早く観て欲しいから早く秋が来ないかなと思うけど、もう片方では、まだ来ないでほしいなという気持 ちがあります。秋なんてあっという間ですからね」と来年の秋までの修羅場(!?)を思い描いて、今から戦々恐々とした様子だった。
ちなみにこの日の銀座シネパトスでは、映画『ゴジラ』などのメガホンを取ったことで知られる本多猪四郎監督生誕100周年を記念して復刊された、樋口尚 文の名著「グッドモーニング、ゴジラ 監督本多猪四郎と撮影所の時代」に合わせ、本多監督の『マタンゴ』(樋口真嗣監督推薦)、『おえんさん』(樋口尚文 推薦)の2本を上映。
本多監督というと、特撮映画において、いくら荒唐無稽(むけい)な設定であっても、ドキュメンタリータッチを崩さない作風が特徴となっているが、樋口監 督は影響された点として「本多監督の人柄もあるんでしょうけど、映画の主人公は、いい人で正しくあるべきというのは、本多さんの映画から学びましたね」と 述懐。だからこそ無人島に遭難した男女がサバイバルを繰り広げる『マタンゴ』は異色作に映ったようで、「ほかの映画に比べて、いい人がほとんど出てこない んですよ。おれ以外は全員死んでしまえという人たちばかりが登場して。おれの中では本多先生のダークサイドだと思っているんですよ」と本作を選んだ理由を 説明。樋口真嗣と樋口尚文という同じ苗字を持ち、「怪獣兄弟」といわれる2人だけあって、話は縦横無尽に広がり、次々と繰り出されるディープなトークに、 会場に集まった特撮ファンも、満足げな表情になっていた。
書籍「グッドモーニング、ゴジラ 監督本多猪四郎と撮影所の時代」は国会刊行会より発売中(税込み:2,415円)
> 2日、銀座シネパトスで映画『ゴジラ』の本多猪四郎監督の人生と創作の秘密を紐解く書籍「グッドモーニング、ゴジラ 監督本多猪四郎と撮影所の時代」復 刊記念特別上映&トークイベントが行われ、本作著者で映画評論家の樋口尚文、そして本書の装丁を手がけた映画監督の樋口真嗣が出席、本多監督への愛情あふ れるトークと共に、樋口監督がメガホンを取る映画『のぼうの城』、さらに『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の話なども飛び出した。
映画『のぼうの城』写真ギャラリー
野村萬斎主演で、樋口監督の最新作となる『のぼうの城』は、9月17日の公開が予定されていたが、東日本大震災の影響で2012年秋に公開延期となっ た。「本来ならもうそろそろ公開のはずだったんですけどね」と語る樋口監督だったが、一方で「スケジュール的には変わらず、締め切りは一緒でした」とすで に映画が完成していることを明かし、樋口尚文も「さわやかな映画で、相当面白いらしいですよ」と観客の期待をあおった。さらに「キャスティングが素晴らし いんです」と自負する樋口監督は「芦田愛菜ちゃんも出ていますしね。それと誰もが『え?』と驚くんですが 上地雄輔君が特に素晴らしいんですよ。彼にこん な狂った若者像を演じられるチャンネルがあるのかとビックリしますよ。これから公開まで1年半くらいありますが、その間に、上地君には『お願いだからああ いう芝居をしないでね』と言っているんですけどね」と笑って見せた。
さらに樋口監督は「うまくいけば来年の秋に、わたしが関わった映画が2本公開されるんですが、そのうちの一本が怖いんです」と告白。作品名こそ明言しな かったが、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』のことを話していることは明白。「この間、さらっと秋公開とニュースに書いてあって……、え? という感じで すよね」とボヤいて会場を笑わせた。「『のぼうの城』は早く観て欲しいから早く秋が来ないかなと思うけど、もう片方では、まだ来ないでほしいなという気持 ちがあります。秋なんてあっという間ですからね」と来年の秋までの修羅場(!?)を思い描いて、今から戦々恐々とした様子だった。
ちなみにこの日の銀座シネパトスでは、映画『ゴジラ』などのメガホンを取ったことで知られる本多猪四郎監督生誕100周年を記念して復刊された、樋口尚 文の名著「グッドモーニング、ゴジラ 監督本多猪四郎と撮影所の時代」に合わせ、本多監督の『マタンゴ』(樋口真嗣監督推薦)、『おえんさん』(樋口尚文 推薦)の2本を上映。
本多監督というと、特撮映画において、いくら荒唐無稽(むけい)な設定であっても、ドキュメンタリータッチを崩さない作風が特徴となっているが、樋口監 督は影響された点として「本多監督の人柄もあるんでしょうけど、映画の主人公は、いい人で正しくあるべきというのは、本多さんの映画から学びましたね」と 述懐。だからこそ無人島に遭難した男女がサバイバルを繰り広げる『マタンゴ』は異色作に映ったようで、「ほかの映画に比べて、いい人がほとんど出てこない んですよ。おれ以外は全員死んでしまえという人たちばかりが登場して。おれの中では本多先生のダークサイドだと思っているんですよ」と本作を選んだ理由を 説明。樋口真嗣と樋口尚文という同じ苗字を持ち、「怪獣兄弟」といわれる2人だけあって、話は縦横無尽に広がり、次々と繰り出されるディープなトークに、 会場に集まった特撮ファンも、満足げな表情になっていた。
書籍「グッドモーニング、ゴジラ 監督本多猪四郎と撮影所の時代」は国会刊行会より発売中(税込み:2,415円)