映画.comより(以下一部抜粋)

第68回ベネチア国際映画祭の2日目となる9月1日(現地時間)、2本目の監督作「W.E.」をコンペティション部門に出品したマドンナがリド島を訪れ、現地に集まった人々を熱狂させた。

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 蝶をあしらった薄紫のドレスに赤いサングラスといういでたちで現れたマドンナは、ヒロイン役のアビー・コーニッシュ(「ブライト・スター」)らキャストたちとともに、リラックスした様子でレッドカーペットに登場。それに先立つ会見では、「子どものころから映画が好きで、映画を撮りたいと思っていた」と語り、今作の題材であるジョージ6世の兄、エドワード8世とウォリス・シンプソンの“王冠を捨てた愛”にひかれた理由を語った。

 映画では、ふたりのロマンスと現代のカップルの物語が並行して描かれ、夫とうまくいかなくなった若い妻が、徐々に世紀の恋愛と謡われたシンプソンとエドワード8世の物語に取りつかれていく様子を描く。美しく凝った映像ながら、「どこかで見たような手法」を思わせるザッピング的な要素に、賛否が分かれる形となった。

 またこの日は、コンペティション部門でロマン・ポランスキー監督の新作「Carnage」も上映された。こちらは主演のケイト・ウィンスレット、ジョン・C・ライリー、クリストフ・ワルツがレッドカーペットを練り歩いたが、ポランスキー監督は不在だった。

 子どものケンカが元で双方の両親が出会い、示談をまとめようとする舞台劇をもとにした「Carnage」は、ポランスキー監督としては珍しいコメディ。ただし皮肉たっぷりのセリフが飛び出すスパイスの効いたもので、会場にはしきりに笑いが沸き起こった。密室劇ながら、ディテールへのこだわりや工夫が感じられ、批評家たちからは高い評価を得ていた。


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