産経新聞 より(以下一部抜粋)


> 「ハロウィン」(1978年)、「遊星からの物体X」(82年)などで知られるジョン・カーペンター監督(63)の新作「ザ・ウォード/監禁病棟」=公開中=は、精神科病院を舞台に、女性患者たちが亡霊に襲われるホラー。10年ぶりの新作に注目が集まっている。

 放心状態で農家に放火し、精神科病院の監禁病棟(ウォード)に保護されたクリステン(アンバー・ハード)。病棟には同世代の女性4人がいた。彼女は自分は病気ではないと主張するが、一切の記憶を失っていることに気づく…。

 最近のCG(コンピューターグラフィックス)を多様したホラーとは違い、特撮的な手作り感を持つ映像が力強く迫ってくる作品だ。

 カーペンター監督は、電話取材に「年寄りの監督が昔風に作った映画さ。最近のホラーはテンポが速過ぎるし、ムダなCGが多すぎるんだ」と話す。

 クリステンたちは正体不明の女性に襲われ、一人ずつ姿を消していく。

 「閉鎖された空間を舞台に主人公の内面へと潜り込んでいく作りが気に入った。亡霊とサイコミステリーの両方がやれるからね」

 前作「ゴースト・オブ・マーズ」(2001年)から、長い沈黙が続いた。

 「30年近く映画を作り続けて、疲れた。最近ようやく映画を撮りたくなった。撮影初日は緊張したよ」

 次作もすでに準備中で、「コミックの映画化の話もあるし、ウエスタンものの企画もある。楽しみにしておいてほしい」。