震災乗り越え未来へ…フラガールたちの支援活動追ったドキュメンタリー映画『がんばっぺ フラガール!』公開決定

シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)


>福島県いわき市の大型レジャー施設「スパリゾートハワイアンズ」の専属ダンスチーム「フラガール」の東日本大震災後の復興支援活動を追ったドキュメンタリー映画『がんばっぺ フラガール! ~フクシマに生きる。彼女たちのいま~』が公開されることがわかった。

 本作は、自らが被災しながらも踊り続けることを決意し、復興への願いを込めた「フラガール 全国きずなキャラバン」を行うフラガールたちの活動を追ったドキュメンタリー映画で、彼女たちの笑顔や輝きを通して、未来への希望を感じてもらおうと企画された作品。2006年に公開され、日本アカデミー賞作品賞をはじめとする複数の賞を受賞するほど高い評価を得て、世間に感動を与えた映画『フラガール』(李相日監督)でも描かれた、スパリゾートハワイアンズ創業当時の“全国キャラバン”を復活させた彼女たちの姿を映し出す。

 3月11日の東日本大震災により、地震・津波・原発事故・風評被害の四重苦にあえぐ、被災地の一つである福島県・いわき市。同地で“東北のハワイ”として親しまれてきたスパリゾートハワイアンズも多大な被害を受けた。そんな中、同施設開業前年に行われた全国キャラバンを復活させ、「笑顔を街へ届けよう。わたしたちの原点に戻るんだ」という気持ちを胸に現代のフラガールたちは活動を行ってきた。「フラガール 全国きずなキャラバン」はこれまで、5月3日のいわき市内避難所への慰問公演を皮切りに、東北各地の被災地、長野県北部大地震の被災地、復興を遂げた神戸市や広島市など、全国各所で巡回公演を続け、26都道府県124か所にて245回に上る公演を披露してきた。

 映画『フラガール』のプロデューサー石原仁美は、ロケ地の被災を目の当たりにし、同作の出演者である女優の松雪泰子や蒼井優、富司純子、山崎静代(南海キャンディーズ)らと義援金を送ったというが、それだけで終わってはいけないと思い、自ら被災したにもかかわらず全国に笑顔を届けているフラガールたちを追うことで、類を見ない震災にも負けず元気に頑張っている人たちがいるということを、映画を通して日本はもとより、世界の人々にも知ってほしいと本映画の企画を立ち上げた。蒼井は本作でナレーションを担当する。同施設開業当時、石炭から石油へと国家エネルギーがシフトする中、衰退していった街に活気をもたらしたフラガール。再び苦難を乗り越えるべく立ち上がった彼女たちから、生きる勇気や希望を得る人も多いだろう。(編集部・小松芙未)

映画『がんばっぺ フラガール! ~フクシマに生きる。彼女たちのいま~』は10月29日より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国公開