「ミケランジェロの暗号」はスリリングなんだけど、どこかコミカル。ユダヤ人収容所も出てくるけれど、そこで何が行われていたかは周知の事実として描写はせず、主人公たちのドラマに焦点をあてていたのがよかったと思う。それにしてもこの作品に出てくるナチスはみんなお間抜けに描かれていたなあ。

ドイツ映画じゃないけど、同じ時代を扱った作品にブライアン・シンガーの「ワルキューレ」があるんだけど、この作品がヒットしなかったのはナチ将校の描き方がかっこよすぎたせいかもしれないわ。同じナチでもおバカで卑怯で滑稽に描いた「イングロリアス・バスターズ」はえっらいウケてたもんね。

あたしゃ「ワルキューレ」の方がおもしろいと思いましたけどね。もう、あんなにスリリングな映画は他に見たことがない。見ている間中、うぶげが一本一本逆立って、トリハダが一つずつ立っていく感じ。それにひきかえ「イングロリアス」は大いに寝ました。ミヒャエル・ファスベンダーが出てたのにさ。