構想10年、製作費30億円をかけて製作された、ジャッキー・チェン出演100本記念作品「1911」の日本版宣伝ツール(特報、予告編、ポスター・ビジュアル)が、全世界でのプロモーション・ツールのマスターとして採用されていることがわかった。
“また日本でね”ジャッキー100作目「1911」会見&香港プレミア開催
同作は、近代中国の礎として100年前に起きた“辛亥革命”をモチーフに、新たな国家の樹立に命を捧げた若者たちの姿が描かれるスペクタクル大作。ジャッキーは総監督を務めるほか、孫文(そんぶん)の右腕として働いた革命軍の司令官・黄興(こうこう)を演じる。
79年の「ドランク・モンキー 酔拳」公開以来、いまなお熱烈なファンがラブコールを送る日本だけあってか、ジャッキーは日本の配給側の熱意に応える形で、「1911」の映像素材がそろわない段階からコメント映像を特別に提供。全世界に先がけた特報映像の完成・上映が実現するなど、ひと足早い宣伝展開が行なわれてきた。日本版ポスターに関しても、ジャッキーサイドは「祖国への愛と家族への愛の間で葛藤する、(ジャッキー演じる)黄興の思いが表れている」と感銘を受け、「日本版の特報、予告編、ポスター・ビジュアルを全世界に配布するプロモーション・ツールのマスターとして採用したい」と伝えたという。
これまでにも、「スター・ウォーズ 帝国の逆襲」の生頼範義氏の手によるイラスト版ポスターや、「ブレードランナー」日本版ポスター・デザインが一部の国で採用された例はあったが、すべての日本版宣伝ツールが全世界のマスターとなるのは異例のこと。日本サイドの熱意がもたらした快挙と言えそうだ。
「1911」は、10月22日から開催される第24回東京国際映画祭の特別オープニング作品として上映予定。11月5日から全国公開。