Movie Walker より(以下一部抜粋)
>10月7日(金)より公開となる『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』で、猿のシーザーを演じるのは名優アンディ・サーキスだ。『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのゴラムしかり、『キング・コング』(05)のコングしかり、今やモーションキャプチャーを使った演技で彼の右に出る者はいないほどだ。彼は世界で最も優れたパフォーマンスキャプチャーのアーティストで、本作ではシーザーの子供時代から大人までを完璧に演じ切り、キャラクターへ魂を注ぎ込んでいる。
【写真】「モーションキャプチャーは、35mmカメラやその他の手法で役者の演技を撮影するのと何ら変わらない」と語るアンディ・サーキス
今回、公開された約5分間の動画インタビューでは、「こういう役柄のオファーを受けると、大抵はこう考える。“セリフは? 何をすれば良いんだ?”ってね。わかるだろう。この役柄の意義は何なのか? どんなキャラクター描写なのか? どんな性格なのか?というような疑問を持つ。だって台本の中に自分のセリフは1つもないんだからね。しかし、非常に見事な原稿だったんだ。読んですぐにこれは役者にとって願ってもみない役だと思った。演じる感情の幅はものすごく広いし、私が演じるシーザーは基本的にまだ子供のチンパンジーから、類人猿の主導者となるまでの進歩を遂げていく。その成長を通して彼がチンパンジーである部分と人間である部分を認知し、その割合を見つけていくんだ。非常に興味深く、エキサイティングな役柄だよ」と、難しい役柄にチャレンジしたことを語っている。
さらに、『アバター』(09)でジェームズ・キャメロン監督と共に、完璧なファンタジー界とナヴィ族を作り上げたWETAデジタル社のモーションキャプチャーを高く評価する。「モーションキャプチャーについて、私はいつでも35mmカメラやその他の手法で役者の演技を撮影するのと何ら変わらないと考えてきた。問題は、魂のレベルで演じられるかどうかなんだ。演じる役が人間であろうが何かの生き物であろうが、猿や霊長類やその他の何であろうとも、結局はその意識をリアルなものにできるかどうかだ」。彼の役者魂が存分に感じられる言葉だ。
「猿たちが好戦的なんじゃない。世界を支配しようとしているのは猿ではないんだ。彼らはただ、我々人間たちが作り上げた望まれぬ副産物の被害者なんだ」と語るアンディ・サーキスは、今回語った言葉の全て、それ以上の感情を表情と動きのみで表現しており、彼の完璧な演技を見るだけでも本作は十分に観賞価値があるだろう。