Movie Walker より(以下一部抜粋)


>“パワハラ”“セクハラ”“バカハラ”。困った上司を持つ3人の男たちが現状を打破しようと奮闘する姿を描くコメディ『モンスター上司』(10月29日公開)。その困った上司の中でも特に異彩を放つのが、バーコードハゲにドラゴンのスタジャンで登場するコリン・ファレルだ。見た目をはじめ、何から何まで、えっ?これがコリン・ファレルなの?と思えるほど、“バカハラ”全開で突っ走ってくれている。

【写真】コリン・ファレル

彼が演じるのは悪徳経営者ボビー・ペリットだ。「ボビーが象徴するのは、責任ある立場にありながら、自分が何をやっているのかが明らかにわかっていない堕落した無能な嫌な奴。もちろん、彼は自分が当然のごとく犯すミスを誰かのせいにする方法を見つけるんだ」と、セス・ゴードン監督は言う。それに対して「ボビーを演じることは、心の奥に潜む僕の“嫌な野郎”的部分をいかに導き出すかに尽きた」とコリン・ファレルは笑う。「この男は、自分は女性にとって神の恵みであり、知性もユーモアも馬鹿騒ぎも、全てにおいて、自分には神から授かった力があると思い込んでいる。それは全て彼のとんでもなく高い自尊心から生まれた感覚なんだが、それは恐らく彼の心の奥底にある劣等感を隠すためのものだろうね。彼は自分が父親を失望させたことを知っていて、父とカート(ジェイソン・サダイキス演じる会社の経理担当者)の関係に嫉妬を燃やし、その他のあらゆることに関して劣等感を抱いている。そんなボビーを徹底的に危ない人間として演じる自由をセスは僕にくれたんだ」。

コリン・ファレルはボビーの外見にもたくさんのアイデアを出したそうだ。不自然になでつけられた髪、太鼓腹、さらにはマーシャルアーツの訓練をしているのではないかと思わせる中国のドラゴン模様好きなどだ。「コリンは完全に変身したので、彼だとはほとんどわからないと思うよ」と監督は請け合う。「彼は全力投球してくれた。観客は彼の全く違う一面、そしてとても愉快な一面を見ることになる」。

カートを演じたジェイソン・サダイキスも語る。「まず、ボビーは父親が息子の自分よりも、カートを気に入っているために、カートを憎んでいる。だから、彼は父とカートが懸命に努力して築き上げた事業を潰すことを自分の使命にするんだ。それに、彼にとって大事なのは、そのくだらないライフスタイルを維持するための金だけなので、彼は有毒化学物質を廃棄して、何千もの人々の健康を危険にさらそうとする。法の抜け穴があるために、それは不法投棄ではないけれど、当然、モラルに反するよね。だから、カートの考えでは、ボビーを殺すことは自分のためだけでなく、世のためでもある。そう考えると確かに善行でもあるんだ」。

のりのりでバカハラ上司を演じたコリン・ファレル。そして、彼以外の困った上司を演じるのはケビン・スペイシーとジェニファー・アニストンだ。いずれもハリウッドを代表するベテラン俳優が、ここまでやるのか!と思えるほど、しかしかなり本人的にも楽しんで演じている『モンスター上司』。最後に勝つのは上司か部下か? この傑作コメディは是非とも劇場で大笑いしながら楽しんでもらいたい。


Who killed Cock Robin?
コリン・ファレルの変わり果てた姿。なんでか嬉しそう。

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これもコリン・ファレル。

それにつけても、人間、髪って大事ですね……。