Movie Walker より(以下一部抜粋)


『アイアンマン』(08)で大復活を遂げ、アメリカン・シネマティック・アワードを受賞したロバート・ダウニー・Jr.が、14日に行われた授賞式のスピーチで、メル・ギブソンに許しと仕事を与えるように呼びかけた。

【写真】アメリカン・シネマティック・アワードを受賞したロバート・ダウニー・Jr.

同賞は、映画業界において俳優業に従事し、映画に多大なる貢献をした優れた俳優に贈られる賞で、過去には、トム・クルーズ(1996年)、ジョディ・フォスター(1999年)、デンゼル・ワシントン(2002年)、二コール・キッドマン(2003年)、アル・パチーノ(2005年)、ジョージ・クルーニー(2006年)、マット・デイモン(2010年)らが受賞しているが、今回は、1995年に同賞を授賞したメル・ギブソンが、ロバートにトロフィーを手渡した。

かつては国民的スターとして人気を博し、大活躍したメルだが、大ヒットとなった問題作『パッション』(04)でメガホンを取ってからというもの、飲酒運転に始まり、ユダヤ人への差別発言、不倫騒動に離婚、そして恋人からドメスティックバイオレンスなどの罪で訴えられるなど大波乱の私生活を送っており、結果的にキャリアの面でもハリウッドから干されるという憂き目にあっている。

WENN.COMなど複数のメディアによれば、ロバートは受賞スピーチで、「皆さんもご存知のように私は1980年代、ドラッグやアルコール依存症で苦しんでいました。1990年代に誰にも見向きもされなかった時、僕に唯一、そして最初に仕事をくれたのがメルだったんです(メルの口利きで『エア★アメリカ』でメルと共演)。『自分に責任を持てるのであれば』という条件付きで彼が僕をキャスティングしてくれなかったら、今の僕はいないでしょう」「彼は温かい心を持ったとても良い人です。誰だって間違いを犯すことはあるでしょう。そうだとしたら彼を許してあげてください。そして彼に仕事をさせてあげてください」と、果敢にもハリウッドの映画界にメル救済を呼びかけたという。

このことで、メルが実際に仕事を得ることができるのかはわからないが、「彼に助けてもらったから、いつか誰かを助けようと思っていた」というロバートは、約20年もの月日を経て、助けてくれた本人に恩返しをすることになった。



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