ミラ・ジョヴォヴィッチがまるでサメのように追い詰める『三銃士』で活躍する注目の若手スターとは?

シネマトゥデイ


10月28日に公開される映画『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』で悪女ミレディを演じたミラ・ジョヴォヴィッチが、主人公ダルタニアンを演じたローガン・ラーマン、ヒロインを演じたガブリエラ・ワイルドら若手俳優が演じた役柄について、サメのような自分たちに追い詰められる小さな生き物たちと表現。ローガン、ガブリエラも、本作での自分たちの役割について語った。

映画『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』写真ギャラリー

 これまでにも数え切れないほどの映画、テレビドラマとして映像化されてきたアレクサンドル・デュマの名作「三銃士」。本作とこれまでの映像化作品との違いについて、ミラは3Dで製作されていることに加え、原作と同じくらい若い俳優(ローガン)を主演に起用したことを挙げる。「これまでは30代とかの役者が演じている作品が多かった。でも今回は、本当に原作と同じ年ごろなの。とても若くてかわいらしい子。だから、観る人は、彼に寄り添うような気持ちで物語を進んでいけるわ。フランス国王や王妃も同様、実際20歳かそこらだったのを、その年齢の俳優がやっているの。その小さな生き物たちの周りを、わたしたちがサメのように巡っているのよ。だから、彼らがどういう状況だったかは正確だと思うわ」と若い俳優の起用が本作の大事なポイントと説明する。

 主演に抜てきされたローガンは、メル・ギブソン主演の映画『パトリオット』で映画デビューし、その後も『バタフライ、エフェクト』『3時10分、決断のとき』などに出演。子役としてのキャリアを積んできた人物だ。そのためか、「もう19歳だよ。年を取ったよね」と笑う。小さいころからの映画好きで、ミュージカルスターのジーン・ケリーが歌を封印しダルタニアン役を務めた1948年全米公開作をチェック済みだったそう。自身が演じたダルタニアンについては、「家族が観て、褒めてくれた。それが一番だよ。あまり自分では観ないんだ。俳優は演じるとき、役をつくっていく上で、いろいろな選択をする。だから、振り返らないんだ。それをしていたら、気が変になるよ」と演技への姿勢を明かした。さらに自身が目指す俳優について、「誰とかいうのではなくて、自分で企画を選べる立場になっている俳優がいるよね。そうなれたらいいな」と語ったローガン。年齢に似合わず大人びた言葉は、今後の活躍を期待させた。

 一方、本作の中でひときわ美しい輝きを放っているヒロインを演じた22歳のガブリエラは、俳優としてのキャリアをスタートさせたばかりの人物。『セント・トリニアンズ2: ザ・レジェンド・オブ・フリットンズ・ゴールド(原題) / St Trinian's 2: The Legend of Fritton's Gold』、テレビドラマ「ドクター・フー」で役を得ているが、本作への出演はまさに大抜てきといったところ。彼女はこれまでの経歴について、「絵描きになろうとアート・スクールに通っていたの。でも途中で、自分が本当にやりたいのは、演技だと気付いて、ドラマ・スクールに入り直したわ。しばらく役もなかったけど、トレーニングを続けていたの」と明かした。

 『三銃士』は、田舎からパリに上京し、三銃士の仲間入りを果たした青年ダルタニアンを主人公に、フランス国王側近の裏切りで奪われた王妃の首飾りを取り返すため、オーランド・ブルーム演じるバッキンガム公爵やミラ演じるミレディと攻防を繰り広げるさまを描いている。ガブリエラは、本作の撮影で、若い俳優同士で友情をはぐくめたことを明かし、「ドイツでの撮影のおかげもあるわ。みんなで一緒にあちこち出歩けたから」と語っているが、本作では、ミラが「小さな生き物たち」と称したローガン演じるダルタニアン、ガブリエラ演じるコンスタンス、ジュノー・テンプル演じるアンヌ王妃、フレディ・フォックス演じるルイ13世のきずなにも注目。あたたかな雰囲気を感じさせる彼らのきずなには、実際の彼らの仲の良さが反映されていたようだ。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)

『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』は10月28日より全国公開



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