ベストセラーの影響で自殺者急増!? 偉大な文豪にインスピレーションを与えた大失恋とは?

Movie Walker より(以下一部抜粋)


>ドイツが世界に誇る文豪ゲーテ。彼の代表作「若きウェルテルの悩み」は、青年ウェルテルが叶わぬ恋に絶望して自殺するまでを描いた恋愛小説の古典だが、実はこの物語、ゲーテ自身の失恋経験を基に執筆されたことはご存知だろうか? この失恋のエピソードをモチーフに、若き日のゲーテを描いた映画『ゲーテの恋 君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」』が10月29日(土)より公開される。あのゲーテにインスピレーションを与えるほどの大失恋がどのようなものだったのか、明かされる作品だ。

【写真】鮮烈な内容は当時のヨーロッパに影響を及ぼし、出版禁止になった国も出たほど

舞踏会で出会った美しい娘シャルロッテとの叶わぬ恋に落ちたゲーテが、苦悩の末に「若きウェルテルの悩み」を書き上げ、それを彼女に贈るまでの物語が展開する本作。意外にもゲーテの生涯を題材にした長編映画はこれが初めてだそうで、確かに劇中では、情熱的な恋に苦しんだり、自信を喪失して弱気になったりと、等身大の悩める若者として、歴史に名を刻んだ天才のイメージからは遠い姿が魅力的に映し出される。

ところで、「若きウェルテルの悩み」といえば、当時のヨーロッパで大ベストセラーとなった小説だ。主人公ウェルテルと同じ奇抜なファッションが流行しただけでなく、劇中の彼を真似て自殺する若者が急増するなどの社会現象を巻き起こしたことでも知られている。 現在でも、メディアの報道に影響され、後追い自殺が起こる現象などを説明する際に“ウェルテル効果”という言葉が使われるが、その由来というわけだ。それほど深く感情移入を呼び起こした「若きウェルテルの悩み」の感染力には驚くばかりだが、そんな作品を生み出させるほどの実体験とはどんなものだったのか、という点でも本作は興味深い。

若き日の文豪の大失恋と挫折を描くという、ありそうでなかったタイプの恋愛映画。叶わぬ恋に身を焦がすあなたにぴったりの作品だが、くれぐれも“ウェルテル効果”にはご注意を!



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