シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)


>岩井俊二監督の映像作品のサントラを集めたピアノコンサートが、今年11月に、上海と北京で開催されることが決定し、今月19日、上海で記者発表が行われた。

 1995年に長編デビューを飾った映画『Love Letter』で日本映画界に新たな旋風を巻き起こし、幻想的な映像美、そしてオリジナリティあふれるストーリーで中国をはじめとするアジア圏でも絶大な人気を集めている岩井監督作品。今回の会見では、『Love Letter』、『四月物語』、『リリイ・シュシュのすべて』など、代表作のサントラを集めたピアノコンサートが、11月に北京と上海で開催されることが、明らかになった。


 会見のオープニングでは、「今までピアノをきちんと習ったことがない。人前で弾いたこともない」と緊張しながらも、みずからピアノ演奏を披露し、海外メディアを大いに沸かせた岩井監督。ピアノコンサートの開催に向け、「自分の映画のサウンドトラックを生の演奏でゆっくりと聞いてみたい。そんな時間を中国のファンの皆さんと分かち合いたい。そんな思いでこのコンサートを計画しました」と話し、初めての挑戦となるピアノコンサートに「果たしていかなるコンサートになるか、緊張と興奮で、今から不眠症になりそうですが、ものすごく楽しみです!」と意気込みを語った。


 またコンサートでピアノ演奏を担当するのは、8才のときに岩井監督の映画『Love Letter』で、ピアノ演奏を担当して以来、数々の岩井作品に、ピアニストとして参加している牧野由依。牧野からは、「今回ピアニストとして参加させて頂く牧野由依です。8歳の時に岩井監督作品に関わらせていただいてから、ずっと夢だったコンサート。“音楽で感じる岩井俊二の世界”。楽しみながら表現させて頂きたいと思っております」とメッセージが届いた。


 この日の記者発表では、SMG(上海メディアグループ)の戦略パートナーシップも締結され、今後の岩井監督の中国での活動をSMGが全面的にバックアップすることを発表。その第一弾として、SMGが手がける純愛三部作を岩井監督がプロデュースするという。


 今月1日に、BSスカパーで最新ドキュメンタリー作品『friends after 3.11』を発表し、高い評価を集めている岩井監督。日本のみならず、海外での活躍にも多いに期待したい。


現在、岩井監督のオフィシャルサイトでは、今回のコンサート開催に向けて岩井自身からのビデオレターを配信中。今回の会見やコンサートの模様なども随時配信予定だという。