ジャッキー・チェン、日本のファンからのプレゼントはコンテナ2個分! 初来日時の驚がくエピソード告白!
シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)
>出演映画100本目となる映画『1911』の公開に先駆けて来日したジャッキー・チェンが、劇中で実在の人物・黄興にふんした、その渾身(こんしん)の演技に負けない「熱さ」で、日本への思いと初来日時のエピソードを語った。
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ジャッキーといえば、東日本大震災の際に迅速な支援活動を行ったことが報じられ、多くの日本人に勇気を与えた。その感謝の気持ちを表すと、ジャッキーは「いや、本当は即座に行動したかったんだよ」とシビアな表情を浮かべた。「2008年の四川大地震のとき、僕は誰よりも早く現地に乗り込んだ。そのときジュディ・オングさんたちが日本でチャリティーコンサートを開いて、義援金を贈ってくれたりといった、日本からの支援にものすごく感動したんだ。だから今回の地震と津波の被害を目にしたとき、恩返しするべきだと、すぐに行動しようとした」と当時の心境を振り返るジャッキー。真っ先に日本を訪れたかったようだが、「(震災の影響で)飛行機がキャンセルになったりして、何もできない自分にイライラしていた」ともどかしさを感じていたという。
一連の活動は、日本への恩返しだとジャッキーは言うが、その原点は、初めて来日したときの思い出にさかのぼる。「僕が初めて日本に来たのは、かれこれ30年以上も前のこと。当時はネットもないから、ほかの国の情報がすぐに伝わってこなくて、日本や韓国で僕がどれだけ人気があるのか実感していなかったんだ。本当に僕のファンなんているのかなってね」とジャッキーは懐かしそうに振り返る。そんな彼の心配をよそに、当時の日本では、『ドランク・モンキー/酔拳』で火が付いた“ジャッキー・フィーバー”が頂点に達していた。「実際に日本へ行って、ファンの多さに心から驚いたんだ。プレゼントもたくさんもらって、その量は、なんとコンテナ2個分だよ! 僕はコンテナごと香港に持ち帰ったのさ」と当時を思い出し、満面の笑みを浮かべるジャッキー。
コンテナ2個分とはびっくりだが、そのころ多忙を極めていた彼は、コンテナを開ける時間もなかったという。「しばらくしてまた日本に来て、またプレゼントをコンテナに積むという作業。結局、コンテナを開けてプレゼントの中身を確認したのは、初来日から6年か7年後になってしまったな。チョコレートとか食べ物も入っていたけど、全部腐ってしまっていたね……」とジャッキーは笑いながらも、珍しく悲しげな表情を浮かべた。
しかし、このエピソードがその後のジャッキーを突き動かしたそうで、「僕が日本を愛したんじゃなくて、日本の皆さんが僕を愛してくれたのが最初。だからうれしい」と断言。プレゼントの食べ物を腐らせてしまった経験から「チャリティーで募集するのは、あくまでも現金。四川大地震のときも、バレンタインデーのイベントでも、物ではなく、まず現金でお願いする」と決めたという。
また、出演100作目に至るキャリアの、最初のターニングポイントとなった作品を聞くと、『ドランク・モンキー/酔拳』と即答。日本での彼のブレイク作品であり、ジャッキーと日本のきずなは想像していたよりも深いものであることを再確認させた。(取材・文:斉藤博昭)
映画『1911』は11月5日より全国公開