『舞妓Haaaan!!!』(07)、『なくもんか』(09)で全く新しいエンターテインメントを作り上げた水田伸生監督と、『パッチギ!』(05)、『フラガール』(06)で2年連続日本アカデミー賞最優秀脚本賞(共同脚本)を受賞した羽原大介がタッグを組んだ『綱引いちゃった!』(2012年公開予定)。本作で、お堅く真面目なのにどこか笑え、綱引きチーム「つなむすめ」のキャプテンで、大分市役所広報課の職員・西川千晶役を井上真央が演じることがわかった。
【写真】男子綱引きチームに所属し、「つなむすめ」のコーチ熊田公雄を演じる玉山鉄二
第1回オリンピックギリシャ大会から戦前まで、正式オリンピック種目として続けられた競技スポーツが綱引きだ。一本のロープを8人で引き合うという単純な競技を通して、女として、妻として、母として、それぞれの人生に奮闘する女たちの悲喜こもごもを、笑って泣けるエンターテインメントとして描き出す。
「おひさま」のヒロインを卒業し、綱引きに精魂そそぐ大分の綱娘を演じる井上は、「昭和の世界から、“闘魂”“喜劇”という一転した新しい世界に行けることが今からとても楽しみです。綱引きは運動会以来なので不安もありますが、綱に魂を込め、躍動感あふれる作品になるよう頑張ります!」と意気込みを語った。メガホンを取る水田監督は、主演の井上について「芯の通った役から複雑な役まで、さらにはコメディセンスもある、振り幅の大きい演技のできる、この世代では稀有な存在。軽やかにからっと笑えるコメディ作品を目指しており、井上さんはまさに打ってつけ。観客の皆さんは魔法にかかったように主人公・千晶と一緒に物語を同時体験してもらえると思います」と期待を寄せている。
千晶の母親で、廃止寸前の給食センターの職員・西川容子役に松坂慶子。松坂は史上初、“こんな松坂慶子は見たことがない!”というまでの天然キャラを演じており、「コメディを演じることは、演者にとって、実はとても難しいのですが、水田監督の緻密に計算された的確な演出で大船に乗った気分で演じています」と話し、娘役の井上について「最近の出演作品の日本的なしっとりしたイメージとは異なった、アクティブで可愛い真央ちゃんです。そんな真央ちゃんは、とても新鮮で、素敵で、これからの撮影が本当に楽しみです」と撮影を心待ちにしている。
自身も男子綱引きチームに所属し、「つなむすめ」のコーチ熊田公雄役に玉山鉄二。玉山はシイタケ農家で働き、熱血で真っ直ぐな空気の読めない田舎者に挑戦。玉山がこれまで見せたことのなかったキャラクターで魅了する。井上、松坂、玉山のほか、浅茅陽子、西田尚美、渡辺直美、風間杜夫らが脇を固める本作は、全キャストがオール大分弁で撮影に挑戦。11月1日より大分市全面協力のもと、オール大分ロケで撮影が開始され、2012年公開予定となっている。