Movie Walker より(以下一部抜粋)


>「仁義」「礼」「中庸」と、現代の日本人にも脈々と受け継がれている儒家思想。紀元前6世紀という気の遠くなるような過去に、その基礎を確立したのが偉大な思想家・孔子だ。そんな孔子の波瀾万丈な人生を大スペクタクル映像で綴る映画『孔子の教え』が11月12日(土)より公開される。

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戦乱の世に民に希望をもたらした彼の言葉の数々を後世に伝える言行録の論語は、人々の心の礎となり、長く日本でも語り継がれてきた。その思想の重要性は時を経るごとに増し、混迷を極める現代においてはアジアのみならず世界中で再評価が高まっている。残した言葉の普遍性ゆえに神格化され、崇高な存在となってしまったためか、孔子本人の生涯はこれまであまり語られることがなかっただけに期待が高まる。

中国人にとって、最も偉大な存在の一人でもある孔子を演じるのは、アジアのスーパースター、チョウ・ユンファ。物静かで威厳たっぷりの哲学者といったイメージの孔子を『リプレイスメント・キラー』(98)や『グリーン・デスティニー』(00)、『パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド』(07)などで切れ味鋭いアクションを披露する肉体派のチョウ・ユンファが演じると聞くと、誰もが意外に思うところだろう。だが、史実によると、孔子は216cmほどの大男なうえに、軍師としての才能にも恵まれた武闘派だったという説もあり、長身のチョウ・ユンファが孔子を演じることは、まさにこれ以上ないほどのベストキャスティングとも言えよう。

専売特許のアクションを封印し、白髪まじりの頭と口元のヒゲ、そしてどこか悲哀を帯びた瞳で偉人の半生を熱演するチョウ・ユンファ。その迫真の演技と奥深いドラマ、中国映画ならではのスペクタクルな戦闘シーンを是非スクリーンで味わってもらいたい。



Who killed Cock Robin?