スティーヴン・ソダーバーグ監督、来日!新作『コンテイジョン』は東日本大震災に重なるものがある!?

シネマトゥデイ  


11日、スティーヴン・ソダーバーグ監督がオールスター・キャストで描くサスペンス大作『コンテイジョン』のプロモーションで来日し、グランドハイアット東京にて行われた来日記者会見で映画に込めたメッセージや、同作に出演するグウィネス・パルトローの体を張った撮影エピソードを明かした。

映画『コンテイジョン』写真ギャラリー

 2008年の映画『チェ』2部作以来、3 年ぶり3度目の来日となったソダーバーグ監督。この日は開口一番、東日本大震災で被災した人たちに哀悼の意を表し、「3月から少し時間がたちました。日本の人たちが少しでも早く普通の生活に戻れたらいいなと希望を持っています」とあいさつをした。

 本作では、ウイルス感染によるパニックを描いているだけに考えさせられることもあったといい、「人間が極限の状況に置かれたときに、どう対応するのか考えました」とテーマについて言及。「そういった状況に置かれたときに、人は自分を捨てても人のためにいいことができるのかどうかが問われるのではないかと思う」と3月の震災にも重なる、本作のメッセージを説明した。

 また、マット・デイモンやローレンス・フィッシュバーン、ジュード・ロウなど豪華俳優陣も話題になっている本作。そのことについては「それぞれのキャラクターが非常に多くの情報を持っていて、かつ映画自体のテンポも速いので、観客はロープにつたうように、物語をたどりながら観ていくと思う。そういう意味では、非常に演技力のある俳優を必要としました」と豪華なキャストとの仕事に手応えを感じている様子だった。

 中でも女優のグウィネス・パルトローは劇中で解剖されるというショッキングなシーンにも挑戦しており、「彼女はドキドキする体験と言っていました」とグウィネスの女優魂を大絶賛。戦争映画『プライベート・ライアン』にも携わったアシスタントカメラマンも「気持ち悪くなった」と漏らすほどの撮影だったが、「グウィネスは医療の検査官も同席したなかで、自分が解剖されるシーンに挑みました。(解剖される最中の)顔の動きから、鼻から液体が出てくる状態まで細かく興味深く聞いて40分間も横たわって微動もせずに撮影を終えましたよ」と撮影中のエピソードについて明かした。

 映画『コンテイジョン』は、『オーシャンズ』シリーズや『トラフィック』のスティーヴン・ソダーバーグ監督が描くサスペンス大作。世界中が新種のウイルスに感染する恐怖を、マリオン・コティヤール、マット・デイモン、ローレンス・フィッシュバーン、ジュード・ロウ、グウィネス・パルトロー、ケイト・ウィンスレットら豪華俳優陣が演じている。(取材・文:中村好伸)

映画『コンテイジョン』は11月12日より公開