>スティーブン・スピルバーグ監督の最新作「タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密」のチャリティ試写会が11月12日、東京・有楽町朝日ホールで行われ、髪形が主人公・タンタンにそっくりの評論家・山田五郎をはじめ、モデルの堀内葉子、海洋冒険家の白石康次郎が出席。山田は自前の衣装でタンタンのコスプレを披露したが「最近は髪の毛も薄くなってきたし、あと何年タンタンでいられるか」と笑いを誘った。
【フォトギャラリー】山田五郎、堀内葉子らが登場したチャリティイベントの模様はこちら
スピルバーグ監督が3年ぶりにメガホンをとり、初めて3Dに挑んだ冒険活劇。少年記者タンタンと相棒犬スノーウィが、偶然手に入れた「ユニコーン号」の模型内部から宝のありかを示すヒントを見つけ、世界をまたにかける冒険の旅に出る。ベルギーの漫画家エルジェの人気コミックシリーズ「タンタンの冒険」の待望の映画化だ。
山田は「ストーリーはもちろん、アメコミとは違うシックな色使いがおしゃれ。それに大人になって読み返すと、当時の世界情勢が反映されていると気づき、さらに楽しめる」と原作の魅力を分析。ナチス占領下のベルギーで、子どもたちのために執筆を続けたエルジェについて「信念を貫く姿は、文系の勇気。こんな時代だからこそ、今のマスコミにも、その気概を見せてほしい」と熱っぽく語った。
白石は93年、単独無寄港世界一周ヨットレース「VELUX 5 OCEANS」に当時史上最年少の26歳で参戦し、2位でゴールするなど数々のレースで活躍している。「台風や竜巻は当たり前。ヨットで航行中にクジラの背中に乗ったり、海賊に出会ったことも」とタンタン顔負けの冒険談を披露。「いてもたってもいられないタンタンの気持ちはよくわかる。冒険に出かけると、つらいこともあるが、その経験が人間を成長させてくれる」と客席の子どもたちに語りかけた。
タンタンについて熱く語る山田と白石に対し、堀内は女性の目線から「タンタンは勇敢で頼もしいと思う」。すぐさま山田は「そういう女性に限って、男が冒険に出ると怒るもの(笑)」と指摘し、再び会場を笑いに包んだ。この日の試写会は、朝日新聞「Look up Japan」プロジェクトのチャリティイベントとして開催された。
「タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密」は、12月1日から全国で公開。