シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)
10年にわたるシリーズの完結編『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』のブルーレイに収録されている映像特典より、同シリーズのスタントマンにスポットを当てた特別メイキング映像が公開された。決して表には出てこないが、同シリーズが映画史に残る作品になったのも、スタントマンたちの働きがあったからこそだと思わせられる貴重な映像だ。
『ハリポタ』スタントマンを追ったメイキング!特別映像PART13
今回解禁されたのは、劇中でほうきに乗ったハリー・ポッターたちが勢いあまって、地面に投げ出されるシーン。いくら本職のスタントマンが撮影に臨んでいるとはいえ、実際に地面にたたきつけられる瞬間は、観ているこちらが心配になるほどの迫力だ。「リアルタイムのスタントはなかなか大変です」とスタッフも漏らす通り、例えば今回のシーンではキャラクターが二人いるだけでなく、ほうきといった小道具にまで気を配らなければいけないため、スタントマンはワンシーンにもかかわらず合計6回もの撮影に挑んだのだという。
時には転落するときに重なってしまうこともあったというスタントマンたち。それがどれだけ危険なことであるかは彼ら自身が身をもって知っている。だからこそ、安全面への注意は決して怠らない。だが、スタントマン自身は「2人スタントは相手があるので、難しいものです。自分だけ守るのではなく、相手のことも考えます」とほかの人と一緒のアクションの難しさを語る一方で、「2人スタントの方が面白いこともあります」とコメント。緊張感が良い方向に働くことによって、自分たちの想像を超えたものが出来上がる瞬間の喜びは何にも代え難いのだろう。
今回のメイキング映像には、スタントマンの撮影が終わった瞬間に現場の誰からともなく拍手が起きるところも収められている。裏方とはいえ、彼らがいなければ作品が成り立たないことをスタッフたちは百も承知。撮影シーンについて、「良い出来のが3つ4つあるので、どれを選ぶか悩むところです」と明かしたスタッフも、スタントマンたちへの賛辞を惜しまなかった。
DVD&ブルーレイの発売イベントに出席したデヴィッド・イェーツ監督は、撮影現場について「(「ハリー・ポッター」シリーズ)作っているときは、常にとても家族的な雰囲気に包まれていた。僕らは作品におけるプライドと一緒にそういった気持ちを今後も持ち続けていくと思う」と振り返っており、シリーズ作品が監督一人の力だけでできたものでも、もちろんダニエル・ラドクリフをはじめとする俳優だけの力でできたものでもなく、作品に携わったすべての人の力が合わさってできたものだと強調。今回のスタントシーンは、観客が普段意識しないようなところだからこそ、そのことを最もよく伝えてくれている。(編集部・福田麗)
DVD&ブルーレイ『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』は発売中 税込み価格: 2,980円(DVD)、3,980円(DVD&ブルーレイセット)ほか複数仕様あり
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