スピルバーグ、最新作『戦火の馬』ではiPhoneを駆使!?一流監督と最新機器が生み出した新たな代表作!

シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)


>スティーヴン・スピルバーグが、監督最新作の映画『戦火の馬』の制作にあたって、iPhoneを駆使していたことを明かしている。直接撮影に用いたわけではないらしいが、アイデア段階では欠かせないアイテムとして、スピルバーグ監督はiPhoneを重用していたようだ。

スティーヴン・スピルバーグ監督の最新作『戦火の馬』場面写真

 先日にはゴールデン・グローブ賞の最優秀映画作品賞(ドラマ部門)にノミネートされたスピルバーグ最新作の『戦火の馬』。アカデミー賞の有力候補ともいわれる本作は、第1次世界大戦を背景に、一人の少年と一頭の馬のきずなを中心に、さまざまな人間模様を浮かび上がらせた作品となっている。

 Cinemablend.comによると、馬が主人公といえる本作の記者会見でスピルバーグ監督は「この作品を監督することが決まったとき、わたしは実際に自分の厩舎に行くと、そこでiPhoneを使って、馬の写真を撮りました。それもすべてのアングルからです」と明かすと、「わたしは馬たちからどれだけの感情を引き出せるのか、試してみたのです」と行動の理由を説明。

 だが、それだけではうまく馬たちの感情をうまく引き出せなかったというスピルバーグ監督は、そこでようやく、馬の顔だけを追っていてはダメだということに気付いたのだという。「一歩下がってみることで、馬の感情がよくわかりました。馬は顔だけでなく、全身で感情を表現していたのです」と続けたスピルバーグ監督は、4本の脚はもちろん、尾、そして耳が何よりも雄弁に馬の感情を語っていると明かした。

 「わたしは本当にたくさんの時間、iPhoneを使って、どのように馬を撮るべきか探ったのです」というスピルバーグ監督の言葉通り、完成した映画に出てくる馬たちは、言葉を使わずとも、人間のキャラクターも含め、誰よりも雄弁に観客に語りかけてくる。直接撮影には用いられていないものの、スピルバーグの新たな代表作である本作はiPhoneが存在しなければ、今ある形では誕生しなかったかもしれない。(編集部・福田麗)

映画『戦火の馬』は2012年3月2日より全国公開