シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)


>ゲイ・カルチャーを紹介するサイトTOWLEROADが今年を代表するゲイやレズビアンの映画キャラクターのリストを発表し、『人生はビギナーズ』『裏切りのサーカス』『ドラゴン・タトゥーの女』といったアカデミー賞の有力候補に挙げられている作品のキャラクターが選出されている。


 同サイトが発表した「ベスト・LGBTキャラクターズ・オブ・ジ・イヤー」の「LGBT」とは「レズビアン」「ゲイ」「バイセクシュアル」「トランスジェンダー」のそれぞれの頭文字を取った、上記の人々をまとめて呼称する言葉。近年では、同性愛を真正面から描いた『ブロークバック・マウンテン』『キッズ・オールライト』といった作品が注目されたが、ジャンルを問わず、LGBTのキャラクターが登場する作品は多い。


 同リストは今年公開された映画から代表的なLGBTキャラクターを並べたものであり、筆頭に挙がったのは、映画『人生はビギナーズ』に登場する、妻の死後、突然ゲイであることを息子に告白する父親ハル。現在のところ発表されている映画賞では、演じたでクリストファー・プラマーは助演男優賞を総なめにしており、もちろんオスカーでも最有力候補となっている。


 デヴィッド・フィンチャー監督の映画『ドラゴン・タトゥーの女』でルーニー・マーラが演じたリスベットをはじめ、ジョン・ル・カレの小説をゲイリー・オールドマン主演で映画化した『裏切りのサーカス』やグレン・グローズ主演の『アルバート・ノッブス』といった作品のキャラクターのほか、変わり種としては同じマイノリティーという理由で『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』のミュータントたちが同リストには選出されている。


 とりわけロマンチック・コメディーの分野では、ゲイの男友達が良い相談相手になるという定型がすでにあり、マドンナ主演の映画『2番目に幸せなこと』ではそれを踏まえたストーリーが展開されるなど、LGBTキャラクターは今や洋画では珍しくない存在。『人生はビギナーズ』に限らず、レオナルド・ディカプリオの新作『J・エドガー』など、今年の賞レースはLGBTキャラクターが引っ張る可能性もあり、映画ファンにとっても注目して損はないリストといえそうだ。