ジョージ・ルーカスの横暴に立ち向かえ!『スター・ウォーズ』ファンの戦いを追ったドキュメンタリー映画が公開決定!
シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)
> 第1作の公開から30年以上が経過した現在も高い人気を誇る映画『スター・ウォーズ』をテーマにした異色ドキュメンタリー映画『ピープルvsジョージ・ルーカス』が来年3月に公開されることが決定した。作品を褒めたたえるのはもちろん、時には反発することも作品愛の一つの表れであることがよくわかる一本だ。
映画『ピープルvsジョージ・ルーカス』予告編
「拝啓、ジョージ・ルーカス様。“遥か彼方の銀河系”は誰のものですか? その創造者? それとも、それを心から愛するファンのもの?」という文言から予告編が始まることからも明らかなように、本作は『スター・ウォーズ』を手放しに褒める作品ではない。ファンであれば、作品を愛しているのは当たり前。時にはその愛情故に批判することもある。
本作は、そんな愛する者の目を通して、『スター・ウォーズ』をひもといたドキュメンタリーだ。今年9月のブルーレイ発売時には、修正点をめぐって、ファンの間で激論が交わされたことも記憶に新しい。本作の予告編でファンの一人は、予算や映像技術も含め撮影当時の状況で撮ったものが「オリジナル版」であると改変を痛烈に批判。別のファンは「エピソード1・2・3は俺の中では存在しない」と言い切るなど、本作ではその世界的な人気の陰に隠れがちな批判の声もすくい上げている。
シリーズの生みの親であるジョージ・ルーカスについて「以前は権力者と戦っていたのに自分が権力者になった」と評するなど、作品自体が一つの鋭い批評となっている一方で、本作は『スター・ウォーズ』がどれほど世界中で愛されているかを再確認する作品でもある。顔を真っ赤にして「人生の宝だ」と力説する男性ファンの姿は、多かれ少なかれ、すべてのファンに共通するところがあるだろう。
本作の基になったのは、撮影期間約3年、総移動距離10万キロ以上という多大な労力を費やして行われた三つの大陸での126回ものインタビュー、さらには世界中から届いた634時間・14テラバイトにも及ぶ素材。そこに詰まっているのは、何にも代え難い作品への愛だ。くしくも、本作の日本公開は『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス 3D』と同時期の3月を予定。ファンにとって、これほど春の訪れが待ち遠しい年もなかなかないだろう。(編集部・福田麗)
映画『ピープルvsジョージ・ルーカス』は2012年3月全国公開