映画.com より(以下一部抜粋)


>ミュージシャンで俳優の吉川晃司が、滋賀・大津の安楽律院で行われた「るろうに剣心」の撮影に参加した。血の欲望に駆られる浮浪(はぐれ)人斬りの鵜堂刃衛に扮し、佐藤健演じる緋村剣心と対じする重要なシーンに挑んだ。

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 この日は、剣心のなかに眠る“人斬り抜刀斎”の血を覚醒させるため、刃衛が神谷薫(武井咲)を拉致する、原作でも人気の場面を撮影した。安楽律院は、昭和期の放火により大部分が焼失。現存する山門を舞台に、吉川、佐藤は殺陣を披露。吉川は大友啓史監督の演出に巧みに応え、セリフをアレンジしながら、人を斬る喜びに支配された殺人鬼をユーモラスに演じた。

 奇しくも刃衛は、大友監督がメガホンをとったNHK大河ドラマ「龍馬伝」で、佐藤が演じた岡田以蔵をモデルにしている。自らの欲望を満たすため手段を選ばない冷酷さを持ち、暗殺に対するストイックな美意識、革の衣装など特徴的なキャラクターを再現した。

 「刃衛はものすごい殺人鬼なんだけれども、ただの人斬りではない匂いを持たせたかった」という大友監督は、「原作と映画独特の存在感を考え、書いてるときから吉川さんのことが頭にあった」と脚本執筆当初から吉川を念頭に置いていたことを明かした。

 「オーラやたたずまいが映画の人」だという吉川に、大友監督は「でかい画面の真ん中にでんといる年輪を感じる。ごまかさず、存在自体でドカンと勝負できる人ってすごく魅力的」と信頼を寄せた。一方の吉川も、背車刀など独特な殺陣にも挑戦し「ここで持っているものを全部使っちゃう。カラカラになっちゃうかも」と笑顔をのぞかせた。

 原作は、1994~99年に「週刊少年ジャンプ」(集英社刊)で連載された、和月伸宏の人気漫画「るろうに剣心 明治剣客浪漫譚」。今作の公開を記念し、12年5月上旬に発売される「ジャンプSQ」6月号で、13年ぶりに新シリーズの連載が始まる。ストーリーや登場キャラクターは未定だが、世界中で人気を博した作品の再始動に期待が高まる。

 「るろうに剣心」は、2012年8月25日に全国で公開。


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