Movie Walker より(以下一部抜粋)


>現地時間1月15日にビバリー・ヒルトン・ホテルで開催された第69回ゴールデングローブ賞(以下、GG賞)は、ドラマ部門の主演男優賞にジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、レオナルド・ディカプリオら大スターのセレブがノミネートされていたことや、プレゼンターにブラッドリー・クーパーやジェラルド・バトラー、ユアン・マクレガーなどが勢ぞろいすることも大いに話題になっていたが、一方でGG賞の常連だったジョニー・デップが姿を消したため、「世界で最もセクシーな実存の男性」に2回以上選ばれている3人(ジョージ、ブラッド、ジョニー)の共演は誰もが想像していなかった。

【写真】司会者のリッキー・ジャーヴェイスとこれで和解か!?

さらに、昨年コメディー・ミュージカル部門で主演男優賞にノミネートされた『ツーリスト』(10)で、司会者のリッキー・ジャーヴェイスに皮肉たっぷりのジョークを言われ、引きつり笑いを浮かべていたジョニーは、自分のみならず俳優仲間がコケにされたことに憤慨し、リッキーがホストを務めるトーク番組に出演することでリベンジを果たしたとも言われていたほど。どうやら、ジョニーの憤慨は演出の一つだったようだが、もともと人前でしゃべるのが苦手だというジョニーが、プレゼンターとして登壇することなどは考えられなかった。

しかし、すっかり定着してしまった誤解(不仲)を解くために、リッキーがジョニーに同賞への出演を依頼。最初のプレゼンターとしてジョニーが登壇するというサプライズがあった。

リッキーに、「昨年、私が紹介した大スターは、『ツーリスト』(10)に出演したことでキャリアが下降してしまって、僕がホストを務める2月19日オンエアのHBOの番組に出演する羽目になってしまったんです」と紹介されてステージに現れたジョニーは、リッキーが持ち込んだビールのにおいをかいで、本物のアルコールかどうかをチェックするなど、何だか落ち着かない様子。リッキーからすかさず、「ところで、あなたは『ツーリスト』を見たのですか?」という辛らつな質問を受けたジョニーは決まり悪そうに誤魔化そうとしたが、「見ていません」と正直に答えると、「それみたことか」とばかりにリッキーが笑いながら舞台を立ち去った。

檀上に一人取り残されたジョニーが、「彼は面白いね」とつぶやいた後、かなり緊張した様子でドラマ部門の作品賞にノミネートされているマーティン・スコセッシ監督作『ヒューゴの不思議な発明』の作品紹介をするという筋書きで、これで一気に不仲説が解消されることになった。

アンジェリーナ・ジョリーをはじめとして、自らの出演作を見ないという俳優は多いため、ジョニーが『ツーリスト』を見ていないことが特に問題視されることでもないだろう。しかし、少なくともジョニーは、昨年リッキー、この作品でジョニーが主演男優賞に選ばれたことを疑問視した皮肉なジョークを受け入れたことになるわけで、ジョニーを味方につけたリッキーが大胆不敵になるのは納得だ。今年も強気に辛らつなジョークを飛ばしていたリッキーだが、会場の関係者や一般市民からの審判はどのように下されるのか、結果が楽しみだ。