Movie Walker より(以下一部抜粋)
>現地時間1月15日に開催された第69回ゴールデングローブ賞で、ドラマ部門の主演女優賞を受賞したメリル・ストリープ(『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』)が、受賞スピーチで放送禁止用語を連発し、音声を消されるというハプニングが話題を呼んでいる。
【写真】第69回ゴールデングローブ賞でドラマ部門の主演女優賞を受賞したメリル・ストリープ
前半戦はヴィオラ・デイヴィス(『ヘルプ 心がつなぐストーリー』)が優勢だったが、この日、トロフィーを手にしたのは、ベテラン女優のメリルだった。GG賞の常連であり、常にラフないでたちでリラックスしているように見えるメリルは、この日も余裕で登壇し、司会者のリッキー・ジャーヴェイスにも触れた後、「今年は女優が主役の作品がたくさんあり、とても嬉しく思っています。私の友達、知らない人、そして私を鼓舞してくれた全ての女優たちに敬意を表したいと思います」と快調なスピーチを始めたかに見えた。
しかし、会場に向かって目に手を当てるジェスチャーを見せた後、突然音声が消されるというハプニングが。会場ではその後、メリルの横に座っていたハーヴェイ・ワインスタイン(『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』を手がけたワインスタイン・カンパニーのボス)が、近くのテーブルに座っていたジョージ・クルーニーにメリルのメガネを手渡し、ジョージがステージ近くに座っていたデヴィッド・フィンチャー監督に手渡すというシーンが映し出されたが、フィンチャー監督は一瞬立ち上がったものの、結局メガネはメリルの手に渡らなかった。
後の会見でメリルは、「とっても良いスピーチを書いたメモをポケットに用意していたの。言いたい人の名前も全部書いておいたのに、メガネを忘れてしまって読めないのでひどく興奮しちゃったわ。“Fuck!”なんて言葉、普段使うこともあるけれど、テレビでは絶対に使ったことがないのに、思わず2回も使ってしまったわ」と、米テレビ番組アクセス・ハリウッドなどに語っている。
メリルは檀上で、「大事なものを忘れたけれど、ちゃんとスピーチしなきゃね」と呼吸を整え、ドラマ部門でメリルと共にノミネートされていたグレン・クローズ、ヴィオラ・デイヴィス、ルーニー・マーラ、ティルダ・スウィントンの名前など、ほか数人の名前、そしてコメディ・ドラマ部門のミシェルの名前に関しては2度も出てきたが、頭をよぎらなかったのか、交流がないためか、シャーリーズ・セロンやケイト・ウィンスレット、ジョディ・フォスターなどの名前は呼ばれなかった。
メリルは舞台で興奮して名前を呼び忘れた人たちに、Eメールを送ると語っており、後のフォローも忘れないようだが、大女優が晴れの舞台で放送禁止用語を使ったことには関係者も驚きを隠せないようで、ハリウッド・レポーター誌なども大きく取り上げているほどだ。
もともと、昨年の行き過ぎたジョークで話題になった司会者のリッキー・ジャーヴェイスが何を言うかわからないこともあって、放送禁止用語の音声をカットできるように、テレビでは実際の進行よりも7秒ほど遅れてオンエアされていた。実際にリッキーのセリフも何ヶ所かカットされており、その効力を発揮したわけだが、まさかメリルにも役に立つとは誰も想像できなかったことだろう。