『テルマエ』原作者はチャーミングな老人に定評あり!! ドキドキのローマ法王イラストを描き下ろし!(シネマトゥデイ) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120620-00000012-flix-movi
>興収50億円を突破し、大ヒットロングラン中の映画『テルマエ・ロマエ』の原作者ヤマザキマリが、7月21日に公開予定の映画『ローマ法王の休日』にイラストとメッセージを寄せた。
映画『ローマ法王の休日』場面写真
常々「老人LOVE」を公言してきたヤマザキは、『テルマエ・ロマエ』を筆頭に、多くの愛すべき老人たちを作品に登場させてきた。そんな彼女が「画面に出てくるほとんどが高齢者。ヒロインもなし。ミシェル・ピッコリ演じる法王を始め、映画史上、恐らく最もチャーミングな高齢者映画じゃないでしょうか」と注目するのが、『ローマ法王の休日』だ。
本作の物語は、ローマ法王死去という一大事を受けて行われたコンクラーヴェ(法王選挙)のシーンから始まる。各国の枢機卿たちは、トップに上り詰める名誉よりも、法王という責任ある立場からくるプレッシャーを何とか避けたい、という消極的な姿勢から、皆が一様に「神様、一生のお願いです。どうか私が選ばれませんように……」と祈りをささげる。
そんな中、期せずして次期ローマ法王に選出されてしまうのは、フランスの名優ミシェル・ピッコリ演じる本作の主人公メルヴィル。ローマ法王に選ばれた瞬間の、まさにぼうぜん自失といったメルヴィルの表情を映し出すシーンは、何とも皮肉たっぷりで滑稽だ。それはまさに、イタリアのウディ・アレンとも呼ばれ、悲劇と喜劇が入り混じった独特の癖のあるユーモアセンスが特徴のナンニ・モレッティ監督らしいシーンだともいえる。そんな本作について「バチカンという荘厳で威圧的な空間と、そこに暮らす気弱な神の使者たちの強烈なコントラスト。法王の苦悩が胸に沁み入り、私はこの映画について考え続けるのを止められない」とコメントを寄せるヤマザキ。
また、チャーミングな老人を描かせたら右に出るものはないヤマザキだけに、このシーンを基に描いたイラストが非常に秀逸。「ローマ法王になんかなりたくない!」というメルヴィルのドキドキを的確に伝えている。(文:壬生智裕)
映画『ローマ法王の休日』は7月21日よりTOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開