惨事にも負けず!新作『ダークナイト ライジング』が文句なしのトップ! 3日間で約128億円の興収-7月23日版【全米ボックスオフィス考】(シネマトゥデイ) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120724-00000045-flix-movi


 コロラド州の映画館で金曜日深夜に行われた映画『ダークナイト ライジング』の先行上映会で起きた悲惨な事件に屈することなく、週末3日間で1億6,089万ドル(約128億7,120万円)という巨額の興行収入をたたき出し全米ナンバーワンとなった。『ダークナイト ライジング』は、前作の映画『ダークナイト』のデビュー週末興収を超え、クリストファー・ノーラン監督の手掛けたバットマン3作の中で一番のヒットとなったばかりか、デビュー週末興収歴代3位にランクインするほどのメガヒット・デビューとなった。(1ドル80円計算)

今週第1位の映画『ダークナイト ライジング』写真ギャラリー

 12人が犠牲となった銃乱射事件で、今回の惨劇と図らずも関連づけられることになってしまった『ダークナイト ライジング』だが、配給側は周囲の反応を懸念しパリ、メキシコ、日本でのキャスト登壇イベントを中止し、普段なら月曜の朝までには発表されている週末興収予想の発表を見合わせ、実際のデータが出そろうまで『ダークナイト ライジング』の週末における興収の発表を控えるなどの配慮を行った。

 今週のトップ5は、第1位の『ダークナイト ライジング』に、先週のランキングが丸ごと押し下げられた形となっており第2位以下は先週のトップから第4位までをそのままスライドした形となった。というわけで今週第2位は、先週からワンランクダウンした映画『アイス・エイジ:コンチネンタル・ドリフト(原題) / Ice Age: Continental Drift』で2,042万ドル(約16億3,360万円)。56.2パーセントのダウンとなったが前3作も2週目は30パーセントから50パーセント台ダウンしていることから、まずまずの2週目といったところ。

 第3位は、公開3週目で68.6パーセントの収益減となってしまったの映画『アメイジング・スパイダーマン』で1,089万ドル(約8億7,120万円)。どうやらジャンル的に同類の強豪『ダークナイト ライジング』に、お客を持っていかれてしまったようだ。

 第4位は、口の悪さとかわいさが人気のくまの縫いぐるみとマーク・ウォールバーグが共演した映画『テッド(原題) / Ted』で1,001万ドル(約8億80万円)の興収。この映画はR指定のコメディーにしては配給のユニバーサル関係者も驚きの大ヒットとなっており、本作が公開される日に本当なら封切りが決まっていた映画『G.I.ジョー バック2リベンジ』の公開日が土壇場で来年に延期されるというハプニングによって恩恵をこうむることとなった。トップ5を締めくくるのは、映画『メリダとおそろしの森』で602万ドル(4億8,160万円)。これまでの興収は、すでに2億ドル(約160億円)を突破している。

 今週末の大型リリースは2本でコメディー映画『ザ・ウォッチ(原題) / The Watch』とダンス映画『ステップ・アップ・レボリューション(原題) / Step Up Revolution』である。映画『ザ・ウォッチ(原題) / The Watch』は、近所のオヤジたちがマンネリ化した日常生活を変えようと自警団を設立。警備して回るうちに、何とエイリアンが地球を支配しようとしていることに気が付いて大騒ぎ! というもの。一見、何げない普通のコメディーだが、実はこの映画は公開前からちょっとした問題が……。

 この春に、フロリダ州の自警団の男が誤って無防備な黒人少年を射殺してしまったのにもかかわらず、正当防衛を主張し無罪放免となり人種差別問題にまで発展するという事件があった。本作は、事件の影響の大きさを配慮しタイトルが変更された経緯がある。そんな本作がいよいよ公開となるが果たしてどのような成績を収めるのか見もの。『ステップ・アップ・レボリューション(原題) / Step Up Revolution』は、全米規模で公開されるものの現在トップ5にランクインしている夏のパワフルな作品たちを蹴落とす力があるのかというと、微妙なところである。